三角形ABCにおいて、辺BC = a = √7, CA = b = 3, AB = c = 2とする。 (1) 角A、外接円の半径R、三角形ABCの面積S1を求める。 (2) 外接円の円周上に点A'をとる。直線A'Bと辺ACとの交点Pが、辺ACを2:1に分割するとき、四角形ABCA'の面積Sを求める。

幾何学三角形余弦定理正弦定理面積外接円円周角の定理方べきの定理
2025/4/27

1. 問題の内容

三角形ABCにおいて、辺BC = a = √7, CA = b = 3, AB = c = 2とする。
(1) 角A、外接円の半径R、三角形ABCの面積S1を求める。
(2) 外接円の円周上に点A'をとる。直線A'Bと辺ACとの交点Pが、辺ACを2:1に分割するとき、四角形ABCA'の面積Sを求める。

2. 解き方の手順

(1)
まず、余弦定理を用いて角Aを求める。
a2=b2+c22bccosAa^2 = b^2 + c^2 - 2bc\cos A
(7)2=32+22232cosA(\sqrt{7})^2 = 3^2 + 2^2 - 2\cdot3\cdot2\cos A
7=9+412cosA7 = 9 + 4 - 12\cos A
12cosA=612\cos A = 6
cosA=12\cos A = \frac{1}{2}
したがって、A=60A = 60^{\circ}
次に、正弦定理を用いて外接円の半径Rを求める。
asinA=2R\frac{a}{\sin A} = 2R
7sin60=2R\frac{\sqrt{7}}{\sin 60^{\circ}} = 2R
732=2R\frac{\sqrt{7}}{\frac{\sqrt{3}}{2}} = 2R
R=73R = \frac{\sqrt{7}}{\sqrt{3}}
R=213R = \frac{\sqrt{21}}{3}
次に、三角形ABCの面積S1を求める。
S1=12bcsinAS_1 = \frac{1}{2}bc\sin A
S1=1232sin60S_1 = \frac{1}{2}\cdot3\cdot2\sin 60^{\circ}
S1=332S_1 = 3\cdot\frac{\sqrt{3}}{2}
S1=332S_1 = \frac{3\sqrt{3}}{2}
(2)
点Pは辺ACを2:1に分割するので、AP = 2, PC = 1。
方べきの定理より、APAC=ABBAAP\cdot AC = AB\cdot BA'
23=2BA2\cdot3 = 2\cdot BA'
BA=3BA' = 3
よって、ABC\triangle ABCAPC\triangle A'PC において
A=A\angle A = \angle A' (円周角)
ABC=APC\angle ABC = \angle A'PC (円周角の定理から考えると、四角形ABA'Cが円に内接するから、ABA+ACA=180\angle ABA'+\angle ACA'=180^{\circ}。したがってABC+APC=180\angle ABC + \angle A'PC=180^{\circ}
BAC=A\angle BAC = \angle A'なので、ABC\triangle A'BCABC\triangle ABCにおいて、角が一致しているので相似。
四角形ABCA'の面積S = ABC+ABC\triangle ABC + \triangle A'BC
APC\triangle A'PCABA\triangle ABA'は相似の関係で、その相似比はPC:BA' = 1:3
したがって、面積比は1:9
ここで、ABC\triangle ABCABC\triangle A'BCを比較する。底辺BCは共通なので、高さの比が面積比になる。ABA\triangle ABA' の面積を求められれば、APC\triangle A'PCの面積を求められるため、ABC\triangle A'BCの面積も求められる。
ABC=AAC=60\angle A'BC = \angle A'AC = 60^{\circ}
また、ABA=ACA=120\angle ABA' = \angle ACA' = 120^{\circ}
よって、ABA\triangle ABA'の面積は、1/223sinABA=33/21/2 \cdot 2\cdot 3 \cdot \sin \angle ABA' = 3 \sqrt{3}/2
APC=1/9ABA=33/18=3/6\triangle APC = 1/9\cdot \triangle ABA'= 3\sqrt{3}/18=\sqrt{3}/6
ゆえに、ABC\triangle A'BCの面積は、APAC=2/3\frac{AP}{AC}=2/3, ABCABC=PCAC=1/3\frac{\triangle A'BC}{\triangle ABC} = \frac{PC}{AC}=1/3, よって、ABC=23S1\triangle A'BC = \frac{2}{3}S_1
ABC=23332=3\triangle A'BC = \frac{2}{3}\cdot \frac{3\sqrt{3}}{2} = \sqrt{3}
四角形ABCA'の面積S = S1+ABC=332+3=532S_1 + \triangle A'BC = \frac{3\sqrt{3}}{2} + \sqrt{3} = \frac{5\sqrt{3}}{2}

3. 最終的な答え

(1)
A = 60°
外接円の半径R = 213\frac{\sqrt{21}}{3}
ABC\triangle ABCの面積S1 = 332\frac{3\sqrt{3}}{2}
(2)
四角形ABCA'の面積S = 532\frac{5\sqrt{3}}{2}

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