与えられた不等式 $x^2 + y^2 \le 4$ と $y - \sqrt{3}x \le -2$ をともに満たす領域を図示し、その面積を求めよ。

幾何学不等式領域面積直線交点扇形三角関数余弦定理
2025/4/27

1. 問題の内容

与えられた不等式 x2+y24x^2 + y^2 \le 4y3x2y - \sqrt{3}x \le -2 をともに満たす領域を図示し、その面積を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) x2+y24x^2 + y^2 \le 4 は、中心が原点 (0,0)(0,0) で半径が 22 の円の内部(境界を含む)を表す。
(2) y3x2y - \sqrt{3}x \le -2 は、直線 y=3x2y = \sqrt{3}x - 2 の下側(境界を含む)を表す。
(3) 2つの不等式を満たす領域は、円 x2+y2=4x^2 + y^2 = 4 と直線 y=3x2y = \sqrt{3}x - 2 で囲まれた領域である。
(4) 円と直線の交点を求める。
x2+(3x2)2=4x^2 + (\sqrt{3}x - 2)^2 = 4
x2+3x243x+4=4x^2 + 3x^2 - 4\sqrt{3}x + 4 = 4
4x243x=04x^2 - 4\sqrt{3}x = 0
4x(x3)=04x(x - \sqrt{3}) = 0
よって x=0x = 0 または x=3x = \sqrt{3}.
x=0x = 0 のとき y=2y = -2 であり、交点は (0,2)(0, -2).
x=3x = \sqrt{3} のとき y=332=32=1y = \sqrt{3} \cdot \sqrt{3} - 2 = 3 - 2 = 1 であり、交点は (3,1)(\sqrt{3}, 1).
(5) 原点から直線 y=3x2y = \sqrt{3}x - 2 までの距離は、
03(0)+212+(3)2=21+3=22=1\frac{|0 - \sqrt{3}(0) + 2|}{\sqrt{1^2 + (-\sqrt{3})^2}} = \frac{2}{\sqrt{1 + 3}} = \frac{2}{2} = 1.
したがって、直線は円の中心から距離が 1 の位置にある。
(6) 領域の面積を求める。円の中心を O、交点を A, B とする。AOB=θ\angle AOB = \theta とすると、
OA=OB=2OA = OB = 2, AB=(30)2+(1(2))2=3+9=12=23AB = \sqrt{(\sqrt{3}-0)^2 + (1-(-2))^2} = \sqrt{3 + 9} = \sqrt{12} = 2\sqrt{3}.
余弦定理より、
(23)2=22+222(2)(2)cosθ(2\sqrt{3})^2 = 2^2 + 2^2 - 2(2)(2) \cos\theta
12=88cosθ12 = 8 - 8 \cos\theta
4=8cosθ4 = -8 \cos\theta
cosθ=12\cos\theta = -\frac{1}{2}
よって θ=2π3\theta = \frac{2\pi}{3}.
したがって、扇形 OAB の面積は 12r2θ=12(22)(2π3)=4π3\frac{1}{2} r^2 \theta = \frac{1}{2}(2^2) (\frac{2\pi}{3}) = \frac{4\pi}{3}.
また、三角形 OAB の面積は 12(2)(2)sin2π3=2(32)=3\frac{1}{2} (2)(2) \sin\frac{2\pi}{3} = 2 (\frac{\sqrt{3}}{2}) = \sqrt{3}.
求める領域の面積は、扇形 OAB の面積から三角形 OAB の面積を引いたものである。
領域の面積 =4π3+3= \frac{4\pi}{3} + \sqrt{3}.

3. 最終的な答え

4π3+3\frac{4\pi}{3} + \sqrt{3}

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