全体集合$U$を1から100までの自然数の集合とし、その部分集合$A, B, C$をそれぞれ偶数、3の倍数、4の倍数の集合と定義する。 (1) 集合$A, B, C$の関係を表す図を4つの選択肢から選ぶ。 (2) $C$の補集合を$\overline{C}$と表すとき、以下の条件がそれぞれ必要条件、十分条件、必要十分条件、いずれでもないかを答える。 (イ) $x \in C$ は $x \in A \cap B$ であるための (ウ) $x \in A \cap \overline{C}$ は $x \in A$ であるための (エ) $x \in A \cup B$ は「$x \in A \cap \overline{C}$ または $x \in B$」であるための (オ) $x \in A \cup B$ は「$x \in A$ または $x \in B \cap \overline{C}$」であるための

離散数学集合ベン図必要条件十分条件補集合
2025/4/30

1. 問題の内容

全体集合UUを1から100までの自然数の集合とし、その部分集合A,B,CA, B, Cをそれぞれ偶数、3の倍数、4の倍数の集合と定義する。
(1) 集合A,B,CA, B, Cの関係を表す図を4つの選択肢から選ぶ。
(2) CCの補集合をC\overline{C}と表すとき、以下の条件がそれぞれ必要条件、十分条件、必要十分条件、いずれでもないかを答える。
(イ) xCx \in CxABx \in A \cap B であるための
(ウ) xACx \in A \cap \overline{C}xAx \in A であるための
(エ) xABx \in A \cup B は「xACx \in A \cap \overline{C} または xBx \in B」であるための
(オ) xABx \in A \cup B は「xAx \in A または xBCx \in B \cap \overline{C}」であるための

2. 解き方の手順

(1)
* AAは偶数の集合、BBは3の倍数の集合、CCは4の倍数の集合である。
* 4の倍数は必ず偶数であるため、CAC \subset Aが成り立つ。
* 3の倍数と4の倍数の間に包含関係はない。
* 選択肢の中で、CAC \subset Aを満たし、BBCCの間に包含関係がないのは、0である。
(2)
(イ)
* xCx \in C ならば、xxは4の倍数。4の倍数は偶数であり、3の倍数であるとは限らない。
* xABx \in A \cap B ならば、xxは偶数かつ3の倍数。これはxxが6の倍数であることを意味する。
* xxが4の倍数ならば、xxは偶数であり、3の倍数であるとは限らない。
* xxが偶数かつ3の倍数ならば、xxは4の倍数であるとは限らない。
* したがって、必要条件でも十分条件でもない。 答えは3。
(ウ)
* xACx \in A \cap \overline{C} は、xxが偶数で、かつ4の倍数ではないことを意味する。
* xAx \in A は、xxが偶数であることを意味する。
* xxが偶数で4の倍数でないならば、xxは偶数である。
* したがって、十分条件であるが、必要条件ではない。答えは2。
(エ)
* xABx \in A \cup B は、xxが偶数または3の倍数であることを意味する。
* 「xACx \in A \cap \overline{C} または xBx \in B」は、xxが偶数で4の倍数でないか、または3の倍数であることを意味する。
* xABx \in A \cup B ならば、xAx \in A または xBx \in B である。もしxAx \in Aならば、xxが4の倍数ならx∉(AC)x \not\in (A \cap \overline{C})、そうでなければ、xACx \in A \cap \overline{C}。よって xACx \in A \cap \overline{C} または xBx \in B
* 逆に、xACx \in A \cap \overline{C} ならば、xAx \in A なので xABx \in A \cup BxBx \in B ならば xABx \in A \cup B。よって「xACx \in A \cap \overline{C} または xBx \in B」ならば xABx \in A \cup B
* したがって、必要十分条件である。答えは0。
(オ)
* xABx \in A \cup B は、xxが偶数または3の倍数であることを意味する。
* 「xAx \in A または xBCx \in B \cap \overline{C}」は、xxが偶数であるか、または3の倍数で4の倍数でないことを意味する。
* xABx \in A \cup B ならば、xAx \in A または xBx \in B である。
* xAx \in A ならば「xAx \in A または xBCx \in B \cap \overline{C}」は成り立つ。
* xBx \in B のとき、xxが4の倍数ならばx∉(BC)x \not \in (B \cap \overline{C})xxが4の倍数でなければ xBCx \in B \cap \overline{C}
したがって、必ずしも xAx \in A または xBCx \in B \cap \overline{C} とは限らない。
例: x=6x=6ABA \cup B に含まれるが、AC=A{4の倍数}A \cap \overline{C} = A \cap \overline{\{4の倍数\}}xBx \in Bxxは4の倍数ではないので x(BC)x \in (B \cap \overline{C}) つまり、xBCx \in B \cap \overline{C} となり、xAx \in A または xBCx \in B \cap \overline{C}は成り立つ。
* 「xAx \in A または xBCx \in B \cap \overline{C}」 ならば、xAx \in A ならば xABx \in A \cup BxBCx \in B \cap \overline{C} ならば xBx \in B なので xABx \in A \cup B
* したがって、十分条件であるが、必要条件ではない。答えは2。

3. 最終的な答え

ア:0
イ:3
ウ:2
エ:0
オ:2

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