$x$ の方程式 $x^3 - (a+1)x + a = 0$ について、以下の問いに答えます。 (1) $a = -1$ および $a = 1$ のときの解をそれぞれ求めます。 (2) 異なる実数解の個数が3となるような $a$ の条件を求めます。 (3) 異なる実数解の個数が2となるような $a$ の条件を求めます。

代数学三次方程式解の個数因数分解判別式
2025/5/1

1. 問題の内容

xx の方程式 x3(a+1)x+a=0x^3 - (a+1)x + a = 0 について、以下の問いに答えます。
(1) a=1a = -1 および a=1a = 1 のときの解をそれぞれ求めます。
(2) 異なる実数解の個数が3となるような aa の条件を求めます。
(3) 異なる実数解の個数が2となるような aa の条件を求めます。

2. 解き方の手順

(1) a=1a = -1 のとき、方程式は x3(1+1)x1=0x^3 - (-1+1)x - 1 = 0 つまり x31=0x^3 - 1 = 0 となります。これは x3=1x^3 = 1 と同値であり、x=1x = 1 が解です。
また、x31=(x1)(x2+x+1)=0x^3 - 1 = (x-1)(x^2 + x + 1) = 0 と因数分解できるので、x2+x+1=0x^2 + x + 1 = 0 の解も求める必要があります。判別式 D=12411=3<0D = 1^2 - 4 \cdot 1 \cdot 1 = -3 < 0 なので、これは実数解を持ちません。
したがって、a=1a = -1 のときの解は x=1x = 1 のみです。
a=1a = 1 のとき、方程式は x3(1+1)x+1=0x^3 - (1+1)x + 1 = 0 つまり x32x+1=0x^3 - 2x + 1 = 0 となります。
これは x=1x = 1 を解に持つことがわかります。実際、1321+1=01^3 - 2 \cdot 1 + 1 = 0 です。
よって、x32x+1=(x1)(x2+x1)=0x^3 - 2x + 1 = (x-1)(x^2 + x - 1) = 0 と因数分解できます。
x2+x1=0x^2 + x - 1 = 0 の解は、x=1±1241(1)2=1±52x = \frac{-1 \pm \sqrt{1^2 - 4 \cdot 1 \cdot (-1)}}{2} = \frac{-1 \pm \sqrt{5}}{2} となります。
したがって、a=1a = 1 のときの解は x=1,1+52,152x = 1, \frac{-1 + \sqrt{5}}{2}, \frac{-1 - \sqrt{5}}{2} です。
(2) x3(a+1)x+a=0x^3 - (a+1)x + a = 0 を変形します。
x3(a+1)x+a=x3xax+a=x(x21)a(x1)=x(x1)(x+1)a(x1)=(x1)(x(x+1)a)=(x1)(x2+xa)=0x^3 - (a+1)x + a = x^3 - x - ax + a = x(x^2 - 1) - a(x - 1) = x(x-1)(x+1) - a(x-1) = (x-1)(x(x+1) - a) = (x-1)(x^2 + x - a) = 0
よって、x=1x = 1 は常に解です。
異なる実数解の個数が3となるのは、x2+xa=0x^2 + x - a = 0x=1x = 1 以外の2つの異なる実数解を持つときです。
まず、x=1x = 1 が解でない条件は、12+1a01^2 + 1 - a \neq 0 つまり a2a \neq 2 です。
次に、x2+xa=0x^2 + x - a = 0 が異なる2つの実数解を持つ条件は、判別式 D=1241(a)=1+4a>0D = 1^2 - 4 \cdot 1 \cdot (-a) = 1 + 4a > 0 つまり a>14a > -\frac{1}{4} です。
したがって、異なる実数解の個数が3となる条件は、a>14a > -\frac{1}{4} かつ a2a \neq 2 です。
(3) 異なる実数解の個数が2となるのは、以下のいずれかの場合です。
(i) x2+xa=0x^2 + x - a = 0 が重解を持ち、その重解が x=1x = 1 でない場合。
x2+xa=0x^2 + x - a = 0 が重解を持つのは、D=1+4a=0D = 1 + 4a = 0 つまり a=14a = -\frac{1}{4} のときです。
このとき、x2+x+14=(x+12)2=0x^2 + x + \frac{1}{4} = (x + \frac{1}{2})^2 = 0 なので、重解は x=12x = -\frac{1}{2} です。これは x=1x = 1 ではないので、条件を満たします。
(ii) x2+xa=0x^2 + x - a = 0x=1x = 1 を解に持ち、かつ x=1x = 1 以外の実数解を持たない場合。
x=1x = 1x2+xa=0x^2 + x - a = 0 の解となるのは、12+1a=01^2 + 1 - a = 0 つまり a=2a = 2 のときです。
このとき、x2+x2=(x1)(x+2)=0x^2 + x - 2 = (x-1)(x+2) = 0 なので、解は x=1,2x = 1, -2 です。
したがって、この場合は異なる実数解は2つ(x=1,2x = 1, -2)なので、条件を満たします。
以上より、異なる実数解の個数が2となる条件は、a=14a = -\frac{1}{4} または a=2a = 2 です。

3. 最終的な答え

(1) a=1a = -1 のとき、x=1x = 1
a=1a = 1 のとき、x=1,1+52,152x = 1, \frac{-1 + \sqrt{5}}{2}, \frac{-1 - \sqrt{5}}{2}
(2) a>14a > -\frac{1}{4} かつ a2a \neq 2
(3) a=14a = -\frac{1}{4} または a=2a = 2

「代数学」の関連問題

与えられた式 $(3a - 2b)^2$ を展開しなさい。

展開公式多項式
2025/5/1

与えられた式 $4(3a - 2b)^2$ を展開して簡単にします。

展開二項定理多項式
2025/5/1

(2) $(2x + 3y)(2x - 5y)$ を展開しなさい。 (3) $(5x + 9)(5x - 9)$ を展開しなさい。

展開多項式分配法則和と差の積
2025/5/1

与えられた数式 $(a+b-1)(a+b+1)$ を展開せよ。

式の展開因数分解二次式
2025/5/1

$x, y, z$を実数とするとき、以下の命題を証明する。 (1) $x+y+z=0$ かつ $xy+yz+zx=0$ ならば、$x, y, z$はすべて0である。 (2) $x+y+z=0$ かつ ...

実数式の証明代数方程式因数分解不等式
2025/5/1

【5】次の式を展開しなさい。 (1) $(a+b-1)(a+b+1)$ (2) $(x-y-9)(x-y-2)$ (3) $(x+y-5)^2$

展開多項式因数分解置換
2025/5/1

(1) 正の数 $a$, $b$ に対して、$\frac{a^3 + b^3}{2}$ と $(\frac{a+b}{2})^3$ の大小を比較する。 (2) $\sqrt[3]{10}$ と $\s...

不等式相加平均と相乗平均立方根大小比較
2025/5/1

(1) 正の数 $a, b$ に対して、$\frac{a^3+b^3}{2}$ と $(\frac{a+b}{2})^3$ の大小を比較せよ。 (2) $\sqrt[3]{10}$ と $\sqrt[...

不等式相加平均と相乗平均の関係実数立方根大小比較
2025/5/1

画像に写っている数学の問題を解きます。問題は大きく分けて4つのセクションに分かれており、それぞれ計算、展開に関する問題が含まれています。

展開分配法則多項式
2025/5/1

問12では、順列の計算問題が出題されています。具体的には、 ① $8P3$ ② $5P4$ ③ $100P2$ ④ $7P1$ の値をそれぞれ求める問題です。

順列nPr組み合わせ
2025/5/1