$x, y, z$を実数とするとき、以下の命題を証明する。 (1) $x+y+z=0$ かつ $xy+yz+zx=0$ ならば、$x, y, z$はすべて0である。 (2) $x+y+z=0$ かつ $x^3+y^3+z^3=0$ ならば、$x, y, z$のうち少なくとも1つは0である。

代数学実数式の証明代数方程式因数分解不等式
2025/5/1

1. 問題の内容

x,y,zx, y, zを実数とするとき、以下の命題を証明する。
(1) x+y+z=0x+y+z=0 かつ xy+yz+zx=0xy+yz+zx=0 ならば、x,y,zx, y, zはすべて0である。
(2) x+y+z=0x+y+z=0 かつ x3+y3+z3=0x^3+y^3+z^3=0 ならば、x,y,zx, y, zのうち少なくとも1つは0である。

2. 解き方の手順

(1)
x+y+z=0x+y+z=0 より、 z=(x+y)z = -(x+y) となる。これを xy+yz+zx=0xy+yz+zx=0 に代入すると、
xy+y((x+y))+x((x+y))=0xy + y(-(x+y)) + x(-(x+y)) = 0
xyxyy2x2xy=0xy - xy - y^2 - x^2 - xy = 0
x2xyy2=0-x^2 - xy - y^2 = 0
x2+xy+y2=0x^2 + xy + y^2 = 0
両辺に2をかけると、2x2+2xy+2y2=02x^2 + 2xy + 2y^2 = 0
これは x2+y2+(x+y)2=0x^2 + y^2 + (x+y)^2 = 0 と変形できる。
x,yx, y は実数なので、x20x^2 \geq 0, y20y^2 \geq 0, (x+y)20(x+y)^2 \geq 0 である。
したがって、x2=0x^2 = 0, y2=0y^2 = 0, (x+y)2=0(x+y)^2 = 0 でなければならない。
よって、x=0x=0 かつ y=0y=0 である。
z=(x+y)=(0+0)=0z = -(x+y) = -(0+0) = 0 より、z=0z=0
したがって、x=y=z=0x=y=z=0
(2)
x+y+z=0x+y+z=0 より、z=(x+y)z = -(x+y) となる。これを x3+y3+z3=0x^3+y^3+z^3=0 に代入すると、
x3+y3+(xy)3=0x^3 + y^3 + (-x-y)^3 = 0
x3+y3(x3+3x2y+3xy2+y3)=0x^3 + y^3 - (x^3 + 3x^2y + 3xy^2 + y^3) = 0
x3+y3x33x2y3xy2y3=0x^3 + y^3 - x^3 - 3x^2y - 3xy^2 - y^3 = 0
3x2y3xy2=0-3x^2y - 3xy^2 = 0
3xy(x+y)=0-3xy(x+y) = 0
3xy(x+y)=03xy(x+y) = 0
したがって、x=0x=0 または y=0y=0 または x+y=0x+y=0 である。
x=0x=0 のとき、題意は満たされる。
y=0y=0 のとき、題意は満たされる。
x+y=0x+y=0 のとき、z=(x+y)=0z = -(x+y) = 0 より、z=0z=0 となり、題意は満たされる。
したがって、x,y,zx, y, z のうち少なくとも1つは0である。

3. 最終的な答え

(1) x,y,zx, y, z はすべて0である。
(2) x,y,zx, y, z のうち少なくとも1つは0である。

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