(1) 等式 $2x^2 - 4x + 3 = (x-1)(ax+b) + c$ が $x$ についての恒等式となるとき、$a$, $b$, $c$ の値を求めよ。 (2) $(x-2y) + (x+2)i = 0$ を満たすような実数 $x$, $y$ の値を求めよ。ここで $i$ は虚数単位である。 (3) 1の3乗根のうち、虚数であるものの1つを $\omega$ とするとき、$\omega^3$, $\omega^2 + \omega + 1$, $\omega^{10}$ の値を求めよ。

1. 問題の内容

(1) 等式 $2x^2 - 4x + 3 = (x-1)(ax+b) + c$ が $x$ についての恒等式となるとき、$a$, $b$, $c$ の値を求めよ。

(2) $(x-2y) + (x+2)i = 0$ を満たすような実数 $x$, $y$ の値を求めよ。ここで $i$ は虚数単位である。

(3) 1の3乗根のうち、虚数であるものの1つを $\omega$ とするとき、$\omega^3$, $\omega^2 + \omega + 1$, $\omega^{10}$ の値を求めよ。

2. 解き方の手順

(1)

右辺を展開して整理し、左辺と比較して係数を決定する。

$2x^2 - 4x + 3 = (x-1)(ax+b) + c = ax^2 + bx - ax - b + c = ax^2 + (b-a)x + (c-b)$

これが $x$ についての恒等式であるから、各係数が等しい。

$a = 2$

$b - a = -4$

$c - b = 3$

$a=2$ より $b - 2 = -4$ なので $b = -2$

$b = -2$ より $c - (-2) = 3$ なので $c + 2 = 3$ であり $c = 1$

よって、$a=2$, $b=-2$, $c=1$

(2)

複素数の相等より、実部と虚部がそれぞれ0となる。

$x - 2y = 0$

$x + 2 = 0$

$x = -2$

$-2 - 2y = 0$

$-2y = 2$

$y = -1$

よって、$x = -2$, $y = -1$

(3)

$\omega$ は1の3乗根なので、$\omega^3 = 1$ である。

また、$\omega^3 - 1 = (\omega - 1)(\omega^2 + \omega + 1) = 0$

$\omega$ は虚数なので $\omega \neq 1$ より、$\omega^2 + \omega + 1 = 0$

$\omega^{10} = (\omega^3)^3 \cdot \omega = 1^3 \cdot \omega = \omega$

3. 最終的な答え

(1) $a = 2$, $b = -2$, $c = 1$

(2) $x = -2$, $y = -1$

(3) $\omega^3 = 1$, $\omega^2 + \omega + 1 = 0$, $\omega^{10} = \omega$