複素数平面上に原点O、点Aを$1+\sqrt{3}i$とする。点$z$を直線OAに関して対称移動した点を$w$とするとき、$w$を$z$を用いて表す。

幾何学複素数平面対称移動複素数極形式回転
2025/5/3

1. 問題の内容

複素数平面上に原点O、点Aを1+3i1+\sqrt{3}iとする。点zzを直線OAに関して対称移動した点をwwとするとき、wwzzを用いて表す。

2. 解き方の手順

まず、点Aを表す複素数1+3i1+\sqrt{3}iを極形式で表すと、
1+3i=2(cosπ3+isinπ3)1 + \sqrt{3} i = 2(\cos{\frac{\pi}{3}} + i\sin{\frac{\pi}{3}})
となる。
したがって、線分OAと実軸のなす角はπ3\frac{\pi}{3}である。
点zを直線OAに関して対称移動した点をwとすると、wz\frac{w}{z}の偏角は、直線OAとなす角が等しいので、arg(w)π3=π3arg(z)\arg(w) - \frac{\pi}{3} = \frac{\pi}{3} - \arg(z)となる。
したがって、arg(w)+arg(z)=2π3\arg(w) + \arg(z) = \frac{2\pi}{3}となる。
また、 w=z|w| = |z| である。
したがって、wz\frac{w}{z}は絶対値が1で、偏角が2π32arg(z)\frac{2\pi}{3} - 2\arg(z)の複素数となる。
w=zei(2π32arg(z))=z(cos(2π3)+isin(2π3))w = z e^{i(\frac{2\pi}{3} - 2\arg(z))} = z(\cos(\frac{2\pi}{3}) + i\sin(\frac{2\pi}{3}))
ここで、zˉ\bar{z} は、zz を実軸に対して対称移動した点を表す。
したがって、wz\frac{w}{z}の偏角は2π3\frac{2\pi}{3}で、絶対値は1である。
wzˉ\frac{w}{\bar{z}}の偏角は2π32arg(z)\frac{2\pi}{3} - 2\arg(z)である。
zzを原点を中心にπ3-\frac{\pi}{3}回転させると、複素数α=zeiπ3\alpha = z e^{-i\frac{\pi}{3}}で表される点に移る。
この点を実軸に関して対称移動すると、複素数αˉ=zˉeiπ3\bar{\alpha} = \bar{z} e^{i\frac{\pi}{3}}で表される点に移る。
この点を原点を中心にπ3\frac{\pi}{3}回転させると、複素数zˉeiπ3eiπ3=zˉei2π3\bar{z} e^{i\frac{\pi}{3}}e^{i\frac{\pi}{3}} = \bar{z} e^{i\frac{2\pi}{3}}で表される点に移る。
これが点wwである。
w=zˉei2π3w = \bar{z} e^{i\frac{2\pi}{3}}
ei2π3=cos(2π3)+isin(2π3)=12+i32e^{i\frac{2\pi}{3}} = \cos(\frac{2\pi}{3}) + i\sin(\frac{2\pi}{3}) = -\frac{1}{2} + i\frac{\sqrt{3}}{2}
したがって、w=(12+i32)zˉw = (-\frac{1}{2} + i\frac{\sqrt{3}}{2})\bar{z}

3. 最終的な答え

w=(12+32i)zˉw = (-\frac{1}{2} + \frac{\sqrt{3}}{2}i)\bar{z}

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