関数 $f(x) = \frac{x^3}{9} - ax^2 + bx$ があり、曲線 $y=f(x)$ をCとする。曲線Cは点A(3,3)において直線 $y=x$ と接している。このとき、$f'(x)$、$f'(3)$、$f(3)$、$a$、$b$ の値を求め、曲線Cの概形を選択肢の中から選ぶ問題です。

1. 問題の内容

関数 $f(x) = \frac{x^3}{9} - ax^2 + bx$ があり、曲線 $y=f(x)$ をCとする。曲線Cは点A(3,3)において直線 $y=x$ と接している。このとき、$f'(x)$、$f'(3)$、$f(3)$、$a$、$b$ の値を求め、曲線Cの概形を選択肢の中から選ぶ問題です。

2. 解き方の手順

まず、$f(x)$ の導関数 $f'(x)$ を計算します。

$f'(x) = \frac{3x^2}{9} - 2ax + b = \frac{x^2}{3} - 2ax + b$

次に、曲線Cは点A(3,3)において直線 $y=x$ と接しているので、$f(3) = 3$ かつ $f'(3) = 1$ が成り立ちます。

$f(3) = \frac{3^3}{9} - a(3^2) + b(3) = 3 - 9a + 3b = 3$ より

$-9a + 3b = 0$

$-3a + b = 0$

$b = 3a$

$f'(3) = \frac{3^2}{3} - 2a(3) + b = 3 - 6a + b = 1$ より

$-6a + b = -2$

$b = 6a - 2$

$b = 3a$ と $b = 6a - 2$ を連立して解きます。

$3a = 6a - 2$

$3a = 2$

$a = \frac{2}{3}$

$b = 3a = 3 \times \frac{2}{3} = 2$

したがって、$f'(x) = \frac{x^2}{3} - 2(\frac{2}{3})x + 2 = \frac{x^2}{3} - \frac{4}{3}x + 2$

ここで、$f'(x) = 0$ となる $x$ を求めます。

$\frac{x^2}{3} - \frac{4}{3}x + 2 = 0$

$x^2 - 4x + 6 = 0$

判別式 $D = (-4)^2 - 4(1)(6) = 16 - 24 = -8 < 0$

なので、$f'(x) = 0$ となる実数解はありません。つまり、$f(x)$ は常に増加関数です。

また、$f''(x) = \frac{2x}{3} - \frac{4}{3} = \frac{2}{3}(x-2)$

$f''(x) = 0$ となる $x$ は $x=2$ です。

$x < 2$ で $f''(x) < 0$ なので上に凸、$x > 2$ で $f''(x) > 0$ なので下に凸となります。

つまり、変曲点は $(2, f(2))$ にあります。

$f(2) = \frac{2^3}{9} - \frac{2}{3}(2^2) + 2(2) = \frac{8}{9} - \frac{8}{3} + 4 = \frac{8}{9} - \frac{24}{9} + \frac{36}{9} = \frac{20}{9}$

変曲点は $(2, \frac{20}{9})$ です。

グラフは単調増加で、$x=2$ 付近で上に凸から下に凸に変わるので、選択肢の中で最も適しているのは②です。

3. 最終的な答え

$f'(x) = \frac{x^2}{3} - \frac{4}{3}x + 2$

$f'(3) = 1$

$f(3) = 3$

$a = \frac{2}{3}$

$b = 2$

曲線Cの概形は ②