$k$ を整数の定数とし、$f(x) = x^2 - 2kx - 3k^2 + 3k + 1$ とおく。 (1) $k \ge 2$ のとき、$\sqrt{4k^2 - 3k - 1}$ の整数部分を $k$ で表す。 (2) $f(x) \le 0$ を満たす整数 $x$ の最大値を $M$, 最小値を $m$ として、$M, m$ を $k$ で表す。そのような整数 $x$ が存在しない場合は「ない」と答える。

1. 問題の内容

$k$ を整数の定数とし、$f(x) = x^2 - 2kx - 3k^2 + 3k + 1$ とおく。

(1) $k \ge 2$ のとき、$\sqrt{4k^2 - 3k - 1}$ の整数部分を $k$ で表す。

(2) $f(x) \le 0$ を満たす整数 $x$ の最大値を $M$, 最小値を $m$ として、$M, m$ を $k$ で表す。そのような整数 $x$ が存在しない場合は「ない」と答える。

2. 解き方の手順

(1) $\sqrt{4k^2 - 3k - 1}$ の整数部分を求める。

$4k^2 - 3k - 1$ を評価する。

$(2k-1)^2 = 4k^2 - 4k + 1$

$(2k)^2 = 4k^2$

$4k^2 - 4k + 1 < 4k^2 - 3k - 1 < 4k^2$ を示す。

$k \ge 2$ のとき、$k - 2 > 0$ より、$k-2 \ge 0$ なので、

$4k^2 - 4k + 1 < 4k^2 - 3k - 1$ は $k > -2$ より常に成立する。

また、$4k^2 - 3k - 1 < 4k^2$ は、$3k + 1 > 0$ より常に成立する。

したがって、

$(2k-1)^2 < 4k^2 - 3k - 1 < (2k)^2$

よって、$2k-1 < \sqrt{4k^2 - 3k - 1} < 2k$ となるので、$\sqrt{4k^2 - 3k - 1}$ の整数部分は $2k - 1$ である。

(2) $f(x) = x^2 - 2kx - 3k^2 + 3k + 1 \le 0$ を満たす整数 $x$ の最大値 $M$, 最小値 $m$ を求める。

$f(x) = (x - (k + \sqrt{4k^2 - 3k - 1}))(x - (k - \sqrt{4k^2 - 3k - 1})) \le 0$

したがって、$k - \sqrt{4k^2 - 3k - 1} \le x \le k + \sqrt{4k^2 - 3k - 1}$

(1)より、$2k - 1 < \sqrt{4k^2 - 3k - 1} < 2k$ なので、

$k - 2k < k - \sqrt{4k^2 - 3k - 1} < k - (2k - 1)$ より $-k < k - \sqrt{4k^2 - 3k - 1} < -k+1$

$k + (2k - 1) < k + \sqrt{4k^2 - 3k - 1} < k + 2k$ より $3k - 1 < k + \sqrt{4k^2 - 3k - 1} < 3k$

$f(x) \le 0$ を満たす最大の整数 $M$ は $k + \sqrt{4k^2 - 3k - 1}$ の整数部分であり、それは $3k - 1$ である。

$f(x) \le 0$ を満たす最小の整数 $m$ は $k - \sqrt{4k^2 - 3k - 1}$ の整数部分であり、それは $-k$ である。

したがって、$M = 3k - 1$, $m = -k$

3. 最終的な答え

(1) $2k - 1$

(2) $M = 3k - 1$, $m = -k$