三角形ABCにおいて、辺ABを2:3に内分する点をD、辺ACを5:4に内分する点をEとする。線分BEとCDの交点をFとするとき、DF:FCを求めよ。

幾何学チェバの定理メネラウスの定理内分ベクトル
2025/3/18

1. 問題の内容

三角形ABCにおいて、辺ABを2:3に内分する点をD、辺ACを5:4に内分する点をEとする。線分BEとCDの交点をFとするとき、DF:FCを求めよ。

2. 解き方の手順

この問題はチェバの定理とメネラウスの定理を使うことで解くことができます。
まず、チェバの定理を三角形ABCと点Fに適用します。チェバの定理より、
ADDBBCCEEAAC=1\frac{AD}{DB} \cdot \frac{BC}{CE} \cdot \frac{EA}{AC} = 1
が成り立ちます。
問題文より、AD:DB=2:3AD:DB = 2:3AE:EC=5:4AE:EC = 5:4であるから、
ADDB=23\frac{AD}{DB} = \frac{2}{3}AEAC=59\frac{AE}{AC} = \frac{5}{9}ECAC=49\frac{EC}{AC} = \frac{4}{9}AEEC=54\frac{AE}{EC} = \frac{5}{4}
となります。
チェバの定理にこれらの値を代入すると、
23BCCE59=1\frac{2}{3} \cdot \frac{BC}{CE} \cdot \frac{5}{9} = 1
BCCE=2710\frac{BC}{CE} = \frac{27}{10}
CEBC=1027\frac{CE}{BC} = \frac{10}{27}
次に、線分CDに注目し、三角形ADCに線分BEが交わっていると考えます。
このとき、メネラウスの定理より、
AEECCBBDDFFA=1\frac{AE}{EC} \cdot \frac{CB}{BD} \cdot \frac{DF}{FA} = 1
54BCBDDFFC=1\frac{5}{4} \cdot \frac{BC}{BD} \cdot \frac{DF}{FC} = 1
DFFC\frac{DF}{FC} を求めるために、BCBD\frac{BC}{BD}を求めます。BD=35ABBD = \frac{3}{5}AB なので、CBBD\frac{CB}{BD}BDAB\frac{BD}{AB}を用いて書き換えます。
BDAB=35\frac{BD}{AB} = \frac{3}{5}なので、ABBD=53\frac{AB}{BD} = \frac{5}{3}
ここで、BCBCABABの関係を求めることが困難なので、一旦別の方法を試します。
線分BEに着目し、三角形ABEに線分CDが交わっていると考えます。
このとき、メネラウスの定理より、
ADDBBCCEEFFA=1\frac{AD}{DB} \cdot \frac{BC}{CE} \cdot \frac{EF}{FA} = 1
ここで、式を簡単にするために、点Aを始点とする位置ベクトルを考えます。
a=OA,b=OB,c=OC\vec{a}=\vec{OA}, \vec{b}=\vec{OB}, \vec{c}=\vec{OC} とします。
このとき、d=3a+2b5\vec{d}=\frac{3\vec{a}+2\vec{b}}{5}e=4a+5c9\vec{e}=\frac{4\vec{a}+5\vec{c}}{9} と表せます。
点Fは線分BE, CD上にあるので、s,ts, tを用いて以下のように表せます。
f=(1s)b+se=(1t)c+td\vec{f} = (1-s)\vec{b} + s\vec{e} = (1-t)\vec{c} + t\vec{d}
これを代入すると、
f=(1s)b+s(4a+5c9)=(1t)c+t(3a+2b5)\vec{f} = (1-s)\vec{b} + s(\frac{4\vec{a}+5\vec{c}}{9}) = (1-t)\vec{c} + t(\frac{3\vec{a}+2\vec{b}}{5})
f=4s9a+(1s)b+5s9c=3t5a+2t5b+(1t)c\vec{f} = \frac{4s}{9}\vec{a} + (1-s)\vec{b} + \frac{5s}{9}\vec{c} = \frac{3t}{5}\vec{a} + \frac{2t}{5}\vec{b} + (1-t)\vec{c}
係数を比較すると、
4s9=3t5\frac{4s}{9} = \frac{3t}{5}
1s=2t51-s = \frac{2t}{5}
5s9=1t\frac{5s}{9} = 1-t
これらの式を解くことで、ssttの値を求めます。
t=52(1s)t = \frac{5}{2}(1-s)4s9=3t5\frac{4s}{9} = \frac{3t}{5}に代入して、
4s9=3552(1s)\frac{4s}{9} = \frac{3}{5} \cdot \frac{5}{2}(1-s)
4s9=32(1s)\frac{4s}{9} = \frac{3}{2}(1-s)
8s=27(1s)8s = 27(1-s)
8s=2727s8s = 27 - 27s
35s=2735s = 27
s=2735s = \frac{27}{35}
f=(1t)c+td\vec{f} = (1-t)\vec{c} + t\vec{d} より、DFFC=1tt\frac{DF}{FC} = \frac{1-t}{t}
5s9=1t\frac{5s}{9} = 1-t より、1t=592735=371-t = \frac{5}{9} \cdot \frac{27}{35} = \frac{3}{7}
t=137=47t = 1 - \frac{3}{7} = \frac{4}{7}
DFFC=3747=34\frac{DF}{FC} = \frac{\frac{3}{7}}{\frac{4}{7}} = \frac{3}{4}

3. 最終的な答え

DF:FC = 3:4

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