三角形ABCにおいて、$AB=3$, $BC=5$, $\angle ABC = 120^\circ$とする。 このとき、$AC$の長さ、$\sin \angle ABC$の値、$\sin \angle BCA$の値を求め、さらに、直線BC上に点Dを、$AD=3\sqrt{3}$かつ$\angle ADC$が鋭角となるようにとる。点Pを線分BD上の点とし、三角形APCの外接円の半径をRとするとき、Rの取りうる値の範囲を求める。

幾何学三角形余弦定理正弦定理外接円三角比
2025/5/5

1. 問題の内容

三角形ABCにおいて、AB=3AB=3, BC=5BC=5, ABC=120\angle ABC = 120^\circとする。
このとき、ACACの長さ、sinABC\sin \angle ABCの値、sinBCA\sin \angle BCAの値を求め、さらに、直線BC上に点Dを、AD=33AD=3\sqrt{3}かつADC\angle ADCが鋭角となるようにとる。点Pを線分BD上の点とし、三角形APCの外接円の半径をRとするとき、Rの取りうる値の範囲を求める。

2. 解き方の手順

まず、ACACの長さを余弦定理を用いて求める。
AC2=AB2+BC22ABBCcosABCAC^2 = AB^2 + BC^2 - 2AB \cdot BC \cos \angle ABC
AC2=32+52235cos120=9+2530(12)=34+15=49AC^2 = 3^2 + 5^2 - 2 \cdot 3 \cdot 5 \cos 120^\circ = 9 + 25 - 30(-\frac{1}{2}) = 34 + 15 = 49
AC=49=7AC = \sqrt{49} = 7
次に、sinABC\sin \angle ABCの値を求める。
sin120=sin(18060)=sin60=32\sin 120^\circ = \sin (180^\circ - 60^\circ) = \sin 60^\circ = \frac{\sqrt{3}}{2}
次に、正弦定理を用いて、sinBCA\sin \angle BCAの値を求める。
ABsinBCA=ACsinABC\frac{AB}{\sin \angle BCA} = \frac{AC}{\sin \angle ABC}
3sinBCA=732\frac{3}{\sin \angle BCA} = \frac{7}{\frac{\sqrt{3}}{2}}
sinBCA=3327=3314\sin \angle BCA = \frac{3 \cdot \frac{\sqrt{3}}{2}}{7} = \frac{3\sqrt{3}}{14}
次に、点Dの位置を求める。
ADC\triangle ADCにおいて、AD=33AD = 3\sqrt{3}ADC\angle ADCが鋭角である条件と、ABD\triangle ABDで考える。
ADC<90\angle ADC < 90^\circより、cosADC>0\cos \angle ADC > 0
ADC\triangle ADCに余弦定理を用いると、AC2=AD2+DC22ADDCcosADCAC^2 = AD^2 + DC^2 - 2AD \cdot DC \cos \angle ADC
72=(33)2+DC2233DCcosADC7^2 = (3\sqrt{3})^2 + DC^2 - 2 \cdot 3\sqrt{3} \cdot DC \cos \angle ADC
49=27+DC263DCcosADC49 = 27 + DC^2 - 6\sqrt{3} \cdot DC \cos \angle ADC
DC263DCcosADC22=0DC^2 - 6\sqrt{3} \cdot DC \cos \angle ADC - 22 = 0
ADC\triangle ADCに正弦定理を用いると、
ADsinACD=ACsinADC\frac{AD}{\sin \angle ACD} = \frac{AC}{\sin \angle ADC}
33sinACD=7sinADC\frac{3\sqrt{3}}{\sin \angle ACD} = \frac{7}{\sin \angle ADC}
sinADC=7sinACD33\sin \angle ADC = \frac{7 \sin \angle ACD}{3\sqrt{3}}
ADC\angle ADCが鋭角なので、点Dは点Cよりも右側に存在する必要がある。
また、ADC\triangle ADC において、ADsinC=2RADC\frac{AD}{\sin C} = 2R_{ADC} であるから 2RADC=33sinACD2R_{ADC} = \frac{3\sqrt{3}}{\sin \angle ACD}
APC\triangle APC の外接円の半径Rを考える。点PがBに限りなく近いとき、外接円はABC\triangle ABCの外接円に近づき、点PがDに限りなく近いとき、外接円はADC\triangle ADCの外接円に近づく。
ABC\triangle ABC の外接円の半径は RABC=AC2sinB=7232=73=733R_{ABC} = \frac{AC}{2\sin B} = \frac{7}{2 \cdot \frac{\sqrt{3}}{2}} = \frac{7}{\sqrt{3}} = \frac{7\sqrt{3}}{3}
ADC\triangle ADC の外接円の半径は RADC=AC2sinDR_{ADC} = \frac{AC}{2\sin D}で最小になるのはR=332R = \frac{3\sqrt{3}}{2}なので、AD=33,AC=7AD = 3\sqrt{3}, AC=7となるような三角形を考えれば良い。DがBC上にある条件より、BD=CDBCBD=CD - BC
332R733\frac{3\sqrt{3}}{2} \leq R \leq \frac{7\sqrt{3}}{3}

3. 最終的な答え

ア: 7
イ: 3
ウ: 2
エ: 3
オ: 3
カキ: 14
ク: 3
ケ: 2
コ: 733\frac{7\sqrt{3}}{3}
最終的な答え: 332\frac{3\sqrt{3}}{2} R733\leq R \leq \frac{7\sqrt{3}}{3}
よって、332R733\frac{3\sqrt{3}}{2} \le R \le \frac{7\sqrt{3}}{3}なので、RRの取りうる値の範囲は323R733\frac{3}{2}\sqrt{3} \leq R \leq \frac{7\sqrt{3}}{3}.
ク: 3, ケ: 2, コ: 733\frac{7\sqrt{3}}{3}

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