一辺の長さが $l$ の正方形ABCDの板がある。対角線AC, BDの交点をOとする。正方形の板から三角形AOBを切り取った残りの部分の重心の位置(図中のxの値)を求める。

幾何学重心正方形三角形面積
2025/5/5

1. 問題の内容

一辺の長さが ll の正方形ABCDの板がある。対角線AC, BDの交点をOとする。正方形の板から三角形AOBを切り取った残りの部分の重心の位置(図中のxの値)を求める。

2. 解き方の手順

まず、正方形ABCDの重心は対角線の交点Oにあり、その座標を原点(0, 0)とします。切り取る前の正方形の面積は l2l^2 です。三角形AOBの面積は正方形の1/4なので、14l2\frac{1}{4}l^2 です。切り取った後の図形の面積は、正方形から三角形を引いたものなので、l214l2=34l2l^2 - \frac{1}{4}l^2 = \frac{3}{4}l^2 です。
次に、三角形AOBの重心を考えます。三角形AOBは直角二等辺三角形なので、重心は各頂点から中線を引き、その交点になります。三角形AOBの重心の座標は、A(l/2-l/2, l/2l/2), O(0, 0), B(l/2-l/2, l/2-l/2)の座標の平均から計算できます。
xG=l/2l/2+03=l3x_G = \frac{-l/2 - l/2 + 0}{3} = -\frac{l}{3}
yG=l/2l/2+03=0y_G = \frac{l/2 - l/2 + 0}{3} = 0
よって、三角形AOBの重心の座標は (l3,0)(-\frac{l}{3}, 0) です。
残りの部分の重心のx座標を xGx_G' とすると、
xG=(正方形の面積×正方形の重心のx座標)(三角形の面積×三角形の重心のx座標)残りの部分の面積x_G' = \frac{(\text{正方形の面積} \times \text{正方形の重心のx座標}) - (\text{三角形の面積} \times \text{三角形の重心のx座標})}{\text{残りの部分の面積}}
重心の座標を使って、
0=l20(14l2)(l3)34l20 = \frac{l^2 \cdot 0 - (\frac{1}{4}l^2) \cdot (-\frac{l}{3})}{\frac{3}{4}l^2}
となります。ここで、切り取った部分の重心を考慮して計算する必要があるので、
x重心=A1x1A2x2A1A2x_{重心} = \frac{A_1x_1 - A_2x_2}{A_1 - A_2}
ここに、正方形の面積A1=l2A_1 = l^2, 正方形の重心のx座標x1=0x_1 = 0, 三角形AOBの面積A2=14l2A_2 = \frac{1}{4}l^2, 三角形AOBの重心のx座標x2=l3x_2 = -\frac{l}{3}を代入すると、
x重心=l2(0)14l2(l3)l214l2=112l334l2=11243l=19lx_{重心} = \frac{l^2(0) - \frac{1}{4}l^2(-\frac{l}{3})}{l^2 - \frac{1}{4}l^2} = \frac{\frac{1}{12}l^3}{\frac{3}{4}l^2} = \frac{1}{12} \cdot \frac{4}{3} l = \frac{1}{9}l
したがって、求める重心のx座標は l/9l/9 となります。

3. 最終的な答え

x=l9x = \frac{l}{9}

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