硬貨を2回投げて、表が出たら1点、裏が出たら-1点とする。この時の合計点数をXとする。また、サイコロを1回投げて、出た目をYとする。このとき、$X+2Y$ の分散を求めよ。

確率論・統計学分散確率変数期待値独立
2025/5/6

1. 問題の内容

硬貨を2回投げて、表が出たら1点、裏が出たら-1点とする。この時の合計点数をXとする。また、サイコロを1回投げて、出た目をYとする。このとき、X+2YX+2Y の分散を求めよ。

2. 解き方の手順

まず、XX の取りうる値とその確率を考える。硬貨を2回投げるので、XX の取りうる値は-2, 0, 2である。
- X = -2 となるのは、2回とも裏が出た時なので、確率 12×12=14\frac{1}{2} \times \frac{1}{2} = \frac{1}{4}
- X = 0 となるのは、表と裏が1回ずつ出た時なので、確率 12×12×2=12\frac{1}{2} \times \frac{1}{2} \times 2 = \frac{1}{2}
- X = 2 となるのは、2回とも表が出た時なので、確率 12×12=14\frac{1}{2} \times \frac{1}{2} = \frac{1}{4}
よって、XX の期待値 E[X]E[X] は、
E[X]=(2)×14+0×12+2×14=0E[X] = (-2) \times \frac{1}{4} + 0 \times \frac{1}{2} + 2 \times \frac{1}{4} = 0
次に、XX の分散 V[X]V[X] は、
V[X]=E[X2](E[X])2V[X] = E[X^2] - (E[X])^2
E[X2]=(2)2×14+02×12+22×14=4×14+0+4×14=1+1=2E[X^2] = (-2)^2 \times \frac{1}{4} + 0^2 \times \frac{1}{2} + 2^2 \times \frac{1}{4} = 4 \times \frac{1}{4} + 0 + 4 \times \frac{1}{4} = 1 + 1 = 2
V[X]=202=2V[X] = 2 - 0^2 = 2
次に、YY の期待値 E[Y]E[Y] と分散 V[Y]V[Y] を考える。YY はサイコロの出た目なので、取りうる値は1, 2, 3, 4, 5, 6で、それぞれの確率は 16\frac{1}{6}
E[Y]=1+2+3+4+5+66=216=72E[Y] = \frac{1+2+3+4+5+6}{6} = \frac{21}{6} = \frac{7}{2}
E[Y2]=12+22+32+42+52+626=1+4+9+16+25+366=916E[Y^2] = \frac{1^2+2^2+3^2+4^2+5^2+6^2}{6} = \frac{1+4+9+16+25+36}{6} = \frac{91}{6}
V[Y]=E[Y2](E[Y])2=916(72)2=916494=18214712=3512V[Y] = E[Y^2] - (E[Y])^2 = \frac{91}{6} - (\frac{7}{2})^2 = \frac{91}{6} - \frac{49}{4} = \frac{182 - 147}{12} = \frac{35}{12}
XXYY は独立なので、X+2YX+2Y の分散は、
V[X+2Y]=V[X]+V[2Y]=V[X]+22V[Y]=V[X]+4V[Y]=2+4×3512=2+353=6+353=413V[X+2Y] = V[X] + V[2Y] = V[X] + 2^2V[Y] = V[X] + 4V[Y] = 2 + 4 \times \frac{35}{12} = 2 + \frac{35}{3} = \frac{6+35}{3} = \frac{41}{3}

3. 最終的な答え

413\frac{41}{3}

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