1から49までの奇数を順に並べた表がある。同じ段で隣り合う2つの奇数において、大きい方の奇数の2乗から小さい方の奇数の2乗を引いた差が40で割り切れることを証明する。

数論整数の性質代数証明因数分解割り算
2025/5/6

1. 問題の内容

1から49までの奇数を順に並べた表がある。同じ段で隣り合う2つの奇数において、大きい方の奇数の2乗から小さい方の奇数の2乗を引いた差が40で割り切れることを証明する。

2. 解き方の手順

表のn段目の左からm番目の奇数は、2(5(n1)+m)1=10n+2m122(5(n-1) + m) - 1 = 10n + 2m - 12と表せる。
同じ段で隣り合う2つの奇数において、小さい方を10n+2m1210n + 2m - 12、大きい方を10n+2(m+1)12=10n+2m1010n + 2(m+1) - 12 = 10n + 2m - 10とする。
このとき、大きい方の奇数の2乗から小さい方の奇数の2乗を引いた差は、
(10n+2m10)2(10n+2m12)2 (10n + 2m - 10)^2 - (10n + 2m - 12)^2
=(10n+2m10+10n+2m12)(10n+2m10(10n+2m12)) = (10n + 2m - 10 + 10n + 2m - 12)(10n + 2m - 10 - (10n + 2m - 12))
=(20n+4m22)(2) = (20n + 4m - 22)(2)
=40n+8m44 = 40n + 8m - 44
=40n+8m404 = 40n + 8m - 40 - 4
=40(n1)+8m4= 40(n - 1) + 8m -4
これは40で割り切れないように見える。表の奇数列に規則性があるか確認する。
表のn段目の左からm番目の奇数は、10(n1)+2m110(n-1)+2m-1と表せる。
同じ段で隣り合う2つの奇数において、小さい方を10(n1)+2m110(n-1)+2m-1、大きい方を10(n1)+2(m+1)1=10(n1)+2m+110(n-1)+2(m+1)-1 = 10(n-1)+2m+1とする。
このとき、大きい方の奇数の2乗から小さい方の奇数の2乗を引いた差は、
(10(n1)+2m+1)2(10(n1)+2m1)2 (10(n-1)+2m+1)^2 - (10(n-1)+2m-1)^2
=(10(n1)+2m+1+10(n1)+2m1)(10(n1)+2m+1(10(n1)+2m1)) = (10(n-1)+2m+1 + 10(n-1)+2m-1)(10(n-1)+2m+1 - (10(n-1)+2m-1))
=(20(n1)+4m)(2) = (20(n-1)+4m)(2)
=40(n1)+8m = 40(n-1) + 8m
=40n40+8m = 40n - 40 + 8m
=4(10n10+2m) = 4(10n - 10 + 2m)
各段の奇数の差が10なので、隣り合う奇数をx,x+10x, x+10とおく。
このとき、(x+10)2x2=x2+20x+100x2=20x+100=20(x+5)(x+10)^2 - x^2 = x^2+20x+100 - x^2 = 20x + 100 = 20(x+5)
奇数は1, 3, 5, 7, 9, 11, 13, 15, ...なので、x+5x+5が偶数になる。
20(x+5)=40(x+52)20(x+5) = 40(\frac{x+5}{2})。よって、40で割り切れる。

3. 最終的な答え

同じ段で隣り合う奇数をx,x+10x, x+10とおくと、大きい方の奇数の2乗から小さい方の奇数の2乗を引いた差は20(x+5)20(x+5)となる。xxは奇数なので、x+5x+5は偶数である。したがって、x+52\frac{x+5}{2}は整数となるため、20(x+5)=40(x+52)20(x+5) = 40(\frac{x+5}{2})は40で割り切れる。

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