数列 $\{a_n\}$ の極限を求める問題です。 (1) 初項 $a_1 = 1$、漸化式 $a_{n+1} = -\frac{4}{5}a_n - \frac{18}{5}$ で定義される数列 $\{a_n\}$ の極限 $\lim_{n \to \infty} a_n$ を求めます。 (2) 初項 $a_1 = 1$、漸化式 $2a_{n+1} = 3a_n + 1$ で定義される数列 $\{a_n\}$ の極限 $\lim_{n \to \infty} a_n$ を求めます。

1. 問題の内容

数列 $\{a_n\}$ の極限を求める問題です。

(1) 初項 $a_1 = 1$、漸化式 $a_{n+1} = -\frac{4}{5}a_n - \frac{18}{5}$ で定義される数列 $\{a_n\}$ の極限 $\lim_{n \to \infty} a_n$ を求めます。

(2) 初項 $a_1 = 1$、漸化式 $2a_{n+1} = 3a_n + 1$ で定義される数列 $\{a_n\}$ の極限 $\lim_{n \to \infty} a_n$ を求めます。

2. 解き方の手順

(1)

まず、漸化式を変形します。

$a_{n+1} + A = -\frac{4}{5}(a_n + A)$

$a_{n+1} = -\frac{4}{5}a_n - \frac{4}{5}A - A$

$-\frac{4}{5}A - A = -\frac{18}{5}$ より、$-\frac{9}{5}A = -\frac{18}{5}$ となるので、 $A = 2$

したがって、

$a_{n+1} + 2 = -\frac{4}{5}(a_n + 2)$

$a_1 + 2 = 1 + 2 = 3$ であるから、数列 $\{a_n + 2\}$ は初項 3、公比 $-\frac{4}{5}$ の等比数列です。

したがって、

$a_n + 2 = 3(-\frac{4}{5})^{n-1}$

$a_n = 3(-\frac{4}{5})^{n-1} - 2$

$\lim_{n \to \infty} (-\frac{4}{5})^{n-1} = 0$ であるから、

$\lim_{n \to \infty} a_n = \lim_{n \to \infty} \{3(-\frac{4}{5})^{n-1} - 2 \} = 3 \times 0 - 2 = -2$

(2)

まず、漸化式を変形します。

$a_{n+1} + K = \frac{3}{2}(a_n + K)$

$a_{n+1} = \frac{3}{2}a_n + \frac{3}{2}K - K$

$\frac{3}{2}K - K = \frac{1}{2}$ より、$\frac{1}{2}K = \frac{1}{2}$ となるので、$K = 1$

したがって、

$a_{n+1} + 1 = \frac{3}{2}(a_n + 1)$

$a_1 + 1 = 1 + 1 = 2$ であるから、数列 $\{a_n + 1\}$ は初項 2、公比 $\frac{3}{2}$ の等比数列です。

したがって、

$a_n + 1 = 2(\frac{3}{2})^{n-1}$

$a_n = 2(\frac{3}{2})^{n-1} - 1$

$\lim_{n \to \infty} (\frac{3}{2})^{n-1} = \infty$ であるから、

$\lim_{n \to \infty} a_n = \lim_{n \to \infty} \{2(\frac{3}{2})^{n-1} - 1 \} = \infty$

3. 最終的な答え

(1) $\lim_{n \to \infty} a_n = -2$

(2) $\lim_{n \to \infty} a_n = \infty$