三角形OABにおいて、$OA=3$, $OB=2$, $AB=\sqrt{7}$とする。Oから直線ABに下ろした垂線の足をCとする。また、$\vec{OA} = \vec{a}$, $\vec{OB} = \vec{b}$とおく。 (1) 内積$\vec{a} \cdot \vec{b}$の値を求めよ。 (2) $\vec{OC}$を$\vec{a}$, $\vec{b}$を用いて表せ。 (3) 三角形OABの垂心をHとするとき、$\vec{OH}$を$\vec{a}$, $\vec{b}$を用いて表せ。

幾何学ベクトル内積三角形垂線垂心
2025/5/7

1. 問題の内容

三角形OABにおいて、OA=3OA=3, OB=2OB=2, AB=7AB=\sqrt{7}とする。Oから直線ABに下ろした垂線の足をCとする。また、OA=a\vec{OA} = \vec{a}, OB=b\vec{OB} = \vec{b}とおく。
(1) 内積ab\vec{a} \cdot \vec{b}の値を求めよ。
(2) OC\vec{OC}a\vec{a}, b\vec{b}を用いて表せ。
(3) 三角形OABの垂心をHとするとき、OH\vec{OH}a\vec{a}, b\vec{b}を用いて表せ。

2. 解き方の手順

(1) 内積ab\vec{a} \cdot \vec{b}の計算
AB2=OBOA2=ba2|\vec{AB}|^2 = |\vec{OB} - \vec{OA}|^2 = |\vec{b} - \vec{a}|^2
AB2=b22ab+a2AB^2 = |\vec{b}|^2 - 2\vec{a} \cdot \vec{b} + |\vec{a}|^2
(7)2=222ab+32(\sqrt{7})^2 = 2^2 - 2\vec{a} \cdot \vec{b} + 3^2
7=42ab+97 = 4 - 2\vec{a} \cdot \vec{b} + 9
2ab=62\vec{a} \cdot \vec{b} = 6
ab=3\vec{a} \cdot \vec{b} = 3
(2) OC\vec{OC}の表現
点Cは直線AB上にあるので、実数kkを用いて
OC=(1k)a+kb\vec{OC} = (1-k)\vec{a} + k\vec{b}と表せる。
また、OCはABに垂直なのでOCAB=0\vec{OC} \cdot \vec{AB} = 0
OC(ba)=0\vec{OC} \cdot (\vec{b} - \vec{a}) = 0
((1k)a+kb)(ba)=0((1-k)\vec{a} + k\vec{b}) \cdot (\vec{b} - \vec{a}) = 0
(1k)ab(1k)a2+kb2kab=0(1-k)\vec{a} \cdot \vec{b} - (1-k)|\vec{a}|^2 + k|\vec{b}|^2 - k\vec{a} \cdot \vec{b} = 0
(1k)3(1k)9+k4k3=0(1-k)3 - (1-k)9 + k4 - k3 = 0
33k9+9k+4k3k=03 - 3k - 9 + 9k + 4k - 3k = 0
7k=67k = 6
k=67k = \frac{6}{7}
したがって、
OC=(167)a+67b\vec{OC} = (1 - \frac{6}{7})\vec{a} + \frac{6}{7}\vec{b}
OC=17a+67b\vec{OC} = \frac{1}{7}\vec{a} + \frac{6}{7}\vec{b}
(3) OH\vec{OH}の表現
三角形OABの垂心をHとする。点AからOBへの垂線の足をD、点BからOAへの垂線の足をEとする。
OH=sa+tb\vec{OH} = s\vec{a} + t\vec{b}とおく。
AHはOBと垂直であるから、AHb=0\vec{AH} \cdot \vec{b} = 0
OHOA=OHa\vec{OH} - \vec{OA} = \vec{OH} - \vec{a}
(sa+tba)b=0(s\vec{a} + t\vec{b} - \vec{a}) \cdot \vec{b} = 0
sab+tb2ab=0s\vec{a} \cdot \vec{b} + t|\vec{b}|^2 - \vec{a} \cdot \vec{b} = 0
3s+4t3=03s + 4t - 3 = 0
BHはOAと垂直であるから、BHa=0\vec{BH} \cdot \vec{a} = 0
OHOB=OHb\vec{OH} - \vec{OB} = \vec{OH} - \vec{b}
(sa+tbb)a=0(s\vec{a} + t\vec{b} - \vec{b}) \cdot \vec{a} = 0
sa2+tabab=0s|\vec{a}|^2 + t\vec{a} \cdot \vec{b} - \vec{a} \cdot \vec{b} = 0
9s+3t3=09s + 3t - 3 = 0
連立方程式を解く。
3s+4t=33s + 4t = 3
9s+3t=39s + 3t = 3
9s+12t=99s + 12t = 9
9s+3t=39s + 3t = 3
9t=69t = 6
t=23t = \frac{2}{3}
3s+4(23)=33s + 4(\frac{2}{3}) = 3
3s+83=33s + \frac{8}{3} = 3
3s=133s = \frac{1}{3}
s=19s = \frac{1}{9}
OH=19a+23b\vec{OH} = \frac{1}{9}\vec{a} + \frac{2}{3}\vec{b}

3. 最終的な答え

(1) ab=3\vec{a} \cdot \vec{b} = 3
(2) OC=17a+67b\vec{OC} = \frac{1}{7}\vec{a} + \frac{6}{7}\vec{b}
(3) OH=19a+23b\vec{OH} = \frac{1}{9}\vec{a} + \frac{2}{3}\vec{b}

「幾何学」の関連問題

三角形ABCにおいて、辺BC上に点Pがある。三角形ABPの面積を$S_1$、三角形APCの面積を$S_2$とする。$S_1:S_2 = x:y$となるとき、その理由を文字式を使って説明する穴埋め問題を...

三角形面積図形問題
2025/5/8

正四面体の4つの面に、赤、青、黄、緑の4色を1面ずつ塗るとき、異なる塗り方は何通りあるか。

立体図形正四面体色の塗り分け場合の数回転対称性円順列
2025/5/8

図のような立体の体積を求める問題です。立体の体積を $cm^3$ で求めます。

体積直方体立体の体積
2025/5/8

図形の体積を求める問題です。2つの図形があり、ここでは2番目の図形の体積を求めます。

体積直方体図形
2025/5/8

$\cos \theta = -\frac{1}{3}$が与えられたとき、$\sin \theta$と$\tan \theta$の値を求めよ。ただし、$0^\circ \le \theta \le 1...

三角関数三角比sincostan角度
2025/5/8

2つの円O, O'があり、それらの共通接線ABが与えられています。円Oの半径は1、円O'の半径は2、中心間の距離OO'は5です。線分ABの長さを求める問題です。

接線三平方の定理幾何
2025/5/8

2つの円 O, O' があり、それぞれの半径は 1, 2 で、中心間の距離 OO' は 5 である。直線 AB は2つの円の共通接線で、A, B はそれぞれの円の接点である。線分 AB の長さを求める...

接線三平方の定理相似
2025/5/8

円の接線に関する問題です。点Tは円の接点であり、線分PTの長さが$x$で表されています。線分PAの長さは4、線分BAの長さは3です。$x$の値を求める必要があります。

接線接線定理幾何学
2025/5/8

円の外部の点Pから円に接線PA, PBを引き、点Cは円周上の点である。∠C = 64°のとき、∠x (∠APB)の大きさを求めよ。ただし、直線$l$と$m$は円の接線で、点AとBは円の接点である。

接線円周角の定理角度
2025/5/8

三角形ABCが与えられており、AB = 25, BC = 24, CA = 7, ∠C = 90°である。三角形ABCの内接円Oの半径$r$を求める問題です。

三角形直角三角形内接円面積幾何
2025/5/8