(1) 行列 $A = \begin{bmatrix} a_{11} & a_{12} \\ 0 & a_{22} \end{bmatrix}$ が正則行列であるための必要十分条件が $a_{11}a_{22} \neq 0$ であることを示す。 (2) 行列 $B = \begin{bmatrix} b_{11} & 0 & b_{13} \\ 0 & b_{22} & 0 \\ 0 & 0 & b_{33} \end{bmatrix}$ が正則行列であるための必要十分条件が $b_{11}b_{22}b_{33} \neq 0$ であることを示す。

1. 問題の内容

(1) 行列 $A = \begin{bmatrix} a_{11} & a_{12} \\ 0 & a_{22} \end{bmatrix}$ が正則行列であるための必要十分条件が $a_{11}a_{22} \neq 0$ であることを示す。

(2) 行列 $B = \begin{bmatrix} b_{11} & 0 & b_{13} \\ 0 & b_{22} & 0 \\ 0 & 0 & b_{33} \end{bmatrix}$ が正則行列であるための必要十分条件が $b_{11}b_{22}b_{33} \neq 0$ であることを示す。

2. 解き方の手順

(1) 行列 $A$ が正則であるための必要十分条件は、その行列式が 0 でないことである。行列 $A$ の行列式は

$|A| = a_{11}a_{22} - a_{12} \cdot 0 = a_{11}a_{22}$

したがって、$A$ が正則であるための必要十分条件は $a_{11}a_{22} \neq 0$ である。

(2) 行列 $B$ が正則であるための必要十分条件は、その行列式が 0 でないことである。行列 $B$ の行列式は、第 1 列で余因子展開すると

$|B| = b_{11} \begin{vmatrix} b_{22} & 0 \\ 0 & b_{33} \end{vmatrix} - 0 \cdot \begin{vmatrix} 0 & 0 \\ 0 & b_{33} \end{vmatrix} + 0 \cdot \begin{vmatrix} 0 & b_{22} \\ 0 & 0 \end{vmatrix} = b_{11}(b_{22}b_{33} - 0 \cdot 0) = b_{11}b_{22}b_{33}$

したがって、$B$ が正則であるための必要十分条件は $b_{11}b_{22}b_{33} \neq 0$ である。

3. 最終的な答え

(1) 行列 $A = \begin{bmatrix} a_{11} & a_{12} \\ 0 & a_{22} \end{bmatrix}$ が正則行列であるための必要十分条件は $a_{11}a_{22} \neq 0$ である。

(2) 行列 $B = \begin{bmatrix} b_{11} & 0 & b_{13} \\ 0 & b_{22} & 0 \\ 0 & 0 & b_{33} \end{bmatrix}$ が正則行列であるための必要十分条件は $b_{11}b_{22}b_{33} \neq 0$ である。