点 $(x, y)$ が原点を中心とする半径1の円の内部を動くとき、点 $(x+y, xy)$ の動く範囲を求める。

代数学座標変換二次方程式不等式グラフ領域
2025/5/7

1. 問題の内容

(x,y)(x, y) が原点を中心とする半径1の円の内部を動くとき、点 (x+y,xy)(x+y, xy) の動く範囲を求める。

2. 解き方の手順

まず、新しい座標 (u,v)(u, v) を導入して、
u=x+yu = x + y
v=xyv = xy
とします。
xxyytt に関する二次方程式 t2ut+v=0t^2 - ut + v = 0 の解です。
xxyy が実数であるためには、この二次方程式の判別式が非負でなければなりません。
つまり、D=u24v0D = u^2 - 4v \geq 0 より、
vu24v \leq \frac{u^2}{4}
となります。
また、点 (x,y)(x, y) は原点を中心とする半径1の円の内部にあるので、
x2+y2<1x^2 + y^2 < 1
です。
x2+y2=(x+y)22xy=u22vx^2 + y^2 = (x+y)^2 - 2xy = u^2 - 2v であるから、
u22v<1u^2 - 2v < 1
2v>u212v > u^2 - 1
v>u2212v > \frac{u^2}{2} - \frac{1}{2}
となります。
したがって、vu24v \leq \frac{u^2}{4}v>u2212v > \frac{u^2}{2} - \frac{1}{2} の条件を満たす範囲が、点 (x+y,xy)(x+y, xy) の動く範囲となります。
これらの不等式を満たす (u,v)(u, v) の範囲を図示します。
v=u24v = \frac{u^2}{4} は下に凸の放物線で、v=u2212v = \frac{u^2}{2} - \frac{1}{2} も下に凸の放物線です。
交点を求めます。
u24=u2212\frac{u^2}{4} = \frac{u^2}{2} - \frac{1}{2}
u2=2u22u^2 = 2u^2 - 2
u2=2u^2 = 2
u=±2u = \pm \sqrt{2}
v=24=12v = \frac{2}{4} = \frac{1}{2}
したがって、交点は (2,12)(\sqrt{2}, \frac{1}{2})(2,12)(-\sqrt{2}, \frac{1}{2}) です。
動く範囲は、vu24v \leq \frac{u^2}{4}v>u2212v > \frac{u^2}{2} - \frac{1}{2} の両方を満たす (u,v)(u, v) の領域であり、放物線 v=u24v = \frac{u^2}{4} の下側で、放物線 v=u2212v = \frac{u^2}{2} - \frac{1}{2} の上側の領域です。境界は、v=u24v = \frac{u^2}{4} は含み、v=u2212v = \frac{u^2}{2} - \frac{1}{2} は含みません。

3. 最終的な答え

(x+y,xy)(x+y, xy) の動く範囲は、
vu24v \leq \frac{u^2}{4}
v>u2212v > \frac{u^2}{2} - \frac{1}{2}
を満たす領域。ただし、境界 v=u2212v=\frac{u^2}{2}-\frac{1}{2}は含まない。

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