実数 $p, q$ は $p < q$ を満たすとする。実数 $a, b$ に対して、2次方程式 $x^2 + ax + b = 0$ の全ての解が $p$ 以上 $q$ 以下の実数であるような点 $(a, b)$ 全体からなる領域を $ab$ 平面に図示し、その領域の面積を $p, q$ の式で表せ。
2025/5/8
1. 問題の内容
実数 は を満たすとする。実数 に対して、2次方程式 の全ての解が 以上 以下の実数であるような点 全体からなる領域を 平面に図示し、その領域の面積を の式で表せ。
2. 解き方の手順
2次方程式 の解を とすると、解と係数の関係より、
\alpha + \beta = -a \\
\alpha \beta = b
解が 以上 以下である条件は、 かつ である。
まず、2つの解が実数解である条件を考える。判別式 より、 である。
2つの解 が を満たすためには、以下の条件が必要十分である。
\begin{enumerate}
\item (実数解を持つ)
\item
\end{enumerate}
これを整理する。
が の解であるためには、放物線 の軸 が区間 にあり、 と が非負で、 である必要がある。つまり、
\begin{enumerate}
\item
\item
\item
\end{enumerate}
また、 である。
領域を定める不等式は、次の4つである。
\begin{enumerate}
\item
\item
\item
\item
\end{enumerate}
放物線 と直線 の交点の 座標は であり、同様に、放物線 と直線 の交点の 座標は である。
また、 と の交点は .
は を満たす。
面積を求める。領域の面積は
\int_{-2q}^{-2p} \left( \frac{a^2}{4} - \max(-p^2 - ap, -q^2 - aq) \right) da
のとき、 であり、 となる。
したがって、求める面積は
\int_{-2q}^{-(p+q)} \left( \frac{a^2}{4} - (-q^2 - aq) \right) da + \int_{-(p+q)}^{-2p} \left( \frac{a^2}{4} - (-p^2 - ap) \right) da
= \int_{-2q}^{-(p+q)} \left( \frac{a^2}{4} + q^2 + aq \right) da + \int_{-(p+q)}^{-2p} \left( \frac{a^2}{4} + p^2 + ap \right) da
= \left[ \frac{a^3}{12} + q^2 a + \frac{a^2 q}{2} \right]_{-2q}^{-(p+q)} + \left[ \frac{a^3}{12} + p^2 a + \frac{a^2 p}{2} \right]_{-(p+q)}^{-2p}
= \frac{1}{6}(q-p)^3
3. 最終的な答え
領域の面積は