球の表面積の公式を導出する方法はいくつかありますが、ここでは直感的に理解しやすい方法を説明します。
a. アルキメデスの方法:
球を、底面の半径が r で高さが 2r の円柱に外接させます。この円柱の表面積は、上面と下面の円の面積 2πr2 と、側面積 2πr(2r)=4πr2 の和で計算できます。したがって、円柱の表面積は、2πr2+4πr2=6πr2 となります。アルキメデスは、球の表面積がこの外接円柱の側面積に等しいことを示しました。 b. 微積分を使った導出:
球を、半径 r の円を z 軸を中心に回転させてできる立体と考えます。球の表面積は、回転体の表面積の公式を使って計算できます。 球の表面積を求めるには、まず球の表面を小さな帯状の領域に分割します。それぞれの帯状の領域は、緯度 ϕ から ϕ+dϕ までの範囲に対応します。 帯状領域の幅は rdϕ であり、半径は rsinϕ です。したがって、帯状領域の面積 dA は、 dA=2π(rsinϕ)(rdϕ)=2πr2sinϕdϕ 球全体の表面積 A を求めるには、ϕ を 0 から π まで積分します。 A=∫0π2πr2sinϕdϕ=2πr2∫0πsinϕdϕ ∫0πsinϕdϕ=[−cosϕ]0π=−cosπ−(−cos0)=−(−1)−(−1)=1+1=2 したがって、
A=2πr2(2)=4πr2