2次関数 $y = 2x^2 + 8x + 12$ のグラフをグラフAとする。 (1) グラフAを平行移動して原点を通り、最小値が-18となるような平行移動を求める。 (2) グラフAをある点について対称移動して、軸がy軸と一致し、点(3,0)を通るような対称移動を定める点を求める。 (3) グラフAと直線 $y = 4x + 10$ の共有点の座標を求める。

代数学二次関数グラフ平行移動対称移動共有点
2025/5/10

1. 問題の内容

2次関数 y=2x2+8x+12y = 2x^2 + 8x + 12 のグラフをグラフAとする。
(1) グラフAを平行移動して原点を通り、最小値が-18となるような平行移動を求める。
(2) グラフAをある点について対称移動して、軸がy軸と一致し、点(3,0)を通るような対称移動を定める点を求める。
(3) グラフAと直線 y=4x+10y = 4x + 10 の共有点の座標を求める。

2. 解き方の手順

(1)
まず、グラフAの頂点を求めるために、平方完成する。
y=2x2+8x+12=2(x2+4x)+12=2(x2+4x+44)+12=2(x+2)28+12=2(x+2)2+4y = 2x^2 + 8x + 12 = 2(x^2 + 4x) + 12 = 2(x^2 + 4x + 4 - 4) + 12 = 2(x+2)^2 - 8 + 12 = 2(x+2)^2 + 4
よって、グラフAの頂点は (2,4)(-2, 4) である。
グラフAを平行移動して原点を通り、最小値が-18となるグラフの式は、y=2x2+bx18y = 2x^2 + bx - 18 と表せる。
さらに、最小値が-18であることから、グラフは y=2(xp)218y = 2(x-p)^2 - 18 と表せる。
これが原点を通ることから、0=2(0p)2180 = 2(0-p)^2 - 18 より、 2p2=182p^2 = 18, p2=9p^2 = 9, p=±3p = \pm 3
y=2(x±3)218=2(x2±6x+9)18=2x2±12xy = 2(x \pm 3)^2 - 18 = 2(x^2 \pm 6x + 9) - 18 = 2x^2 \pm 12x.
y=2x2+8x+12y=2x^2+8x+12y=2x2±12xy=2x^2 \pm 12x に移動させる平行移動は、頂点の移動を考えればよい。
y=2(x+2)2+4y=2(x+2)^2+4 の頂点は (2,4)(-2, 4)であり、y=2(x+3)218y=2(x+3)^2-18 の頂点は (3,18)(-3, -18)y=2(x3)218y=2(x-3)^2-18 の頂点は (3,18)(3, -18)である。
したがって、(2,4)(3,18)(-2, 4) \to (-3, -18) または (2,4)(3,18)(-2, 4) \to (3, -18)の移動である。
(2,4)(3,18)(-2, 4) \to (-3, -18) の場合、x方向に -1、y方向に -22 移動する。
(2,4)(3,18)(-2, 4) \to (3, -18) の場合、x方向に 5、y方向に -22 移動する。
従って、x軸方向に -1、y軸方向に -22 だけ平行移動するか、x軸方向に 5、y軸方向に -22 だけ平行移動すればよい。
しかし、平行移動後のグラフは原点を通らなければならないため、y=2(x3)218=2x212xy=2(x-3)^2-18=2x^2-12x である。よって、x軸方向に 5、y軸方向に -22 だけ平行移動すればよい。
(2)
グラフA: y=2(x+2)2+4y = 2(x+2)^2 + 4
ある点に関して対称移動して、軸がy軸と一致するということは、頂点のx座標が0となるということである。
よって、グラフの頂点は (0,k)(0, k) の形になる。また、点(3,0)を通ることから、移動後のグラフは y=a(x3)(x+3)=a(x29)y = a(x-3)(x+3) = a(x^2-9) と表せる。
頂点のy座標は k=9ak = -9a である。軸がy軸と一致するので、y=2x2+cy=2x^2+c の形になる。
点(3,0)を通るので、0=232+c0 = 2 \cdot 3^2 + c より、c=18c = -18 である。従って、y=2x218=2(x29)y=2x^2-18 = 2(x^2-9)
グラフAを y=2x218y=2x^2-18 に移動するには、まずx軸に関して対称移動し、y=2x28x12y=-2x^2-8x-12 となる。その後平行移動させて y=2x218y=2x^2-18 にする必要がある。
対称移動の中心を(a,b)(a,b)とすると、点(x,y)(x,y)と点(x,y)(x', y')が点対称であるとき、a=x+x2,b=y+y2a = \frac{x+x'}{2}, b = \frac{y+y'}{2}が成り立つ。
グラフの頂点は (2,4)(-2,4)なので、対称移動後の頂点は(2,4)(2,-4)x=x4x'=-x-4
x=4xx'=4-x. x=2x=2
y=2x2+8x4y=-2x^2+8x-4
頂点(-2,4)は(2,-22)。 (-2,4)->(2,-22)
対称移動の点を(p,q)とすると、
p=(2+x)/2,q=(4+y)/2p=(-2+x)/2, q=(4+y)/2。点(-2,4)を中心(p,q)に対称移動すると(x,y)になる。
平行移動後、軸がy軸と一致するから、頂点のx座標は0である。よって、(2,4)(0,k)(-2,4) \rightarrow (0,k)
対称移動の中心のx座標は(-2+0)/2=-1。 軸がy軸と一致し、点(3,0)を通るので、y=a(x3)(x+3)y=a(x-3)(x+3)となる。頂点は(0,-9a)
グラフAを点(p,q)に関して対称移動したグラフの式は?
元のグラフA上の点(x,y)(x,y)を対称移動させると(2px,2qy)(2p-x,2q-y)となる。
従って、2qy=2(2px)2+8(2px)+122q-y = 2(2p-x)^2+8(2p-x)+12。つまり、y=2x28x12+4q=y=2x28x12+4qy = -2x^2-8x-12+4q = y' = -2x^2-8x-12+4q
軸がy軸となるためには、xの項が消去されなければならない。
A(x,y)-> (2a-x, 2b-y)
2b-y = 2(2a-x)^2+8(2a-x)+12
=2(4a^2-4ax+x^2)+16a-8x+12
=8a^2-8ax+2x^2+16a-8x+12
y=2x2+8ax8a2+8x16a12+2by=-2x^2+8ax-8a^2+8x-16a-12+2b
係数は一致するので、-8a+8=0。 a=1。
(3)
y=2x2+8x+12y = 2x^2 + 8x + 12y=4x+10y = 4x + 10の共有点を求める。
2x2+8x+12=4x+102x^2 + 8x + 12 = 4x + 10
2x2+4x+2=02x^2 + 4x + 2 = 0
x2+2x+1=0x^2 + 2x + 1 = 0
(x+1)2=0(x+1)^2 = 0
x=1x = -1
y=4(1)+10=6y = 4(-1) + 10 = 6
共有点の座標は (1,6)(-1, 6)

3. 最終的な答え

(1) x軸方向に 5、y軸方向に -22
(2) 対称移動の中心:(1, -5)
(3) 共有点の座標:(-1, 6)

「代数学」の関連問題

与えられた数 $\frac{1}{\sqrt{3} + \sqrt{7} + \sqrt{10}}$ の分母を有理化せよ。

分母の有理化平方根式の計算
2025/5/10

与えられた式 $3x^2 + 2xy - y^2 + 7x + 3y + 4$ を因数分解する問題です。

因数分解多項式
2025/5/10

画像に写っている2つの式のうち、(7)の式 $4x^2 - y^2 + 2y - 1$ を因数分解する問題であると解釈します。

因数分解多項式二次式式の展開
2025/5/10

連立不等式 $\begin{cases} 7x - 5 > 13 - 2x \\ x + a \ge 3x + 5 \end{cases}$ を満たす整数 $x$ がちょうど5個存在するとき、定数 $...

不等式絶対値連立不等式整数解
2025/5/10

与えられた5つの式を展開する問題です。

式の展開公式多項式
2025/5/10

問題は、与えられた2つの式を因数分解することです。ここでは、(8) の式 $6x^2 + 7xy + 2y^2 + x - 2$ を因数分解します。

因数分解多項式二次式
2025/5/10

与えられた式 $(a+b+c)(ab+bc+ca) - abc$ を展開し、整理せよ。

式の展開因数分解多項式
2025/5/10

$A = x^2 + y$, $B = 2 + y - y^2$, $C = 4x + 1$ とする。 (1) $A + B + C$ を因数分解せよ。 (2) $ABC$ を展開した多項式は、$x$...

因数分解多項式展開次数係数
2025/5/10

A地からB地へ行くのに、時速15kmの自転車で行く場合と、時速60kmの自動車で行く場合を比較する。自転車で行く方が48分多くかかる。A地からB地までの距離を$x$ kmとして、方程式を作成し、$x$...

方程式文章問題距離速さ時間
2025/5/10

兄と妹がノートと消しゴム、鉛筆を買った。兄はノート6冊と80円の消しゴム1個、妹はノート4冊と40円の鉛筆11本を買ったところ、支払った代金が等しくなった。ノート1冊の代金を $x$ 円として、ノート...

一次方程式文章問題代金
2025/5/10