(1) 壁に8.0 m/sでボールをぶつけたら、6.0 m/sで跳ね返ってきた。ボールと壁の間の反発係数を求める。 (2) 右向きに3.0 m/sで進む物体Aと、右向きに1.0 m/sで進む物体Bが衝突した。衝突後、物体Aは右向きに1.5 m/s、物体Bは右向きに2.5 m/sで運動した。反発係数を求める。 (3) 右向きに6.0 m/sで進む質量0.80 kgの物体Aと、左向きに3.0 m/sで進む質量0.80 kgの物体Bが弾性衝突した。衝突後の物体A, Bそれぞれの速度を求める。

応用数学力学運動量保存反発係数衝突
2025/5/11

1. 問題の内容

(1) 壁に8.0 m/sでボールをぶつけたら、6.0 m/sで跳ね返ってきた。ボールと壁の間の反発係数を求める。
(2) 右向きに3.0 m/sで進む物体Aと、右向きに1.0 m/sで進む物体Bが衝突した。衝突後、物体Aは右向きに1.5 m/s、物体Bは右向きに2.5 m/sで運動した。反発係数を求める。
(3) 右向きに6.0 m/sで進む質量0.80 kgの物体Aと、左向きに3.0 m/sで進む質量0.80 kgの物体Bが弾性衝突した。衝突後の物体A, Bそれぞれの速度を求める。

2. 解き方の手順

(1) 反発係数 ee は、相対速度の比で定義される。衝突後の相対速度を衝突前の相対速度で割ったものの絶対値である。
e=v2v1u2u1e = \frac{|v_2 - v_1|}{|u_2 - u_1|}
壁は静止しているため、v1=u1=0v_1 = u_1 = 0である。
ボールの速度をu2=8.0u_2 = 8.0 m/s(衝突前)、 v2=6.0v_2 = -6.0 m/s(衝突後)とする。
e=6.008.00=6.08.0=0.75e = \frac{|-6.0 - 0|}{|8.0 - 0|} = \frac{6.0}{8.0} = 0.75
(2) 物体Aの衝突前の速度をuA=3.0u_A = 3.0 m/s、衝突後の速度をvA=1.5v_A = 1.5 m/sとする。
物体Bの衝突前の速度をuB=1.0u_B = 1.0 m/s、衝突後の速度をvB=2.5v_B = 2.5 m/sとする。
e=vBvAuAuB=2.51.53.01.0=1.02.0=0.5e = \frac{|v_B - v_A|}{|u_A - u_B|} = \frac{|2.5 - 1.5|}{|3.0 - 1.0|} = \frac{1.0}{2.0} = 0.5
(3) 物体Aの質量をmA=0.80m_A = 0.80 kg、衝突前の速度をuA=6.0u_A = 6.0 m/s、衝突後の速度をvAv_Aとする。
物体Bの質量をmB=0.80m_B = 0.80 kg、衝突前の速度をuB=3.0u_B = -3.0 m/s、衝突後の速度をvBv_Bとする。
運動量保存則より
mAuA+mBuB=mAvA+mBvBm_A u_A + m_B u_B = m_A v_A + m_B v_B
0.80×6.0+0.80×(3.0)=0.80vA+0.80vB0.80 \times 6.0 + 0.80 \times (-3.0) = 0.80 v_A + 0.80 v_B
4.82.4=0.80(vA+vB)4.8 - 2.4 = 0.80 (v_A + v_B)
2.4=0.80(vA+vB)2.4 = 0.80 (v_A + v_B)
vA+vB=3.0v_A + v_B = 3.0
弾性衝突なので反発係数は1である。
e=vBvAuAuB=1e = \frac{|v_B - v_A|}{|u_A - u_B|} = 1
vBvA=6.0(3.0)=9.0|v_B - v_A| = |6.0 - (-3.0)| = 9.0
vBvA=9.0v_B - v_A = -9.0
(Aの速度の方が大きいので)
連立方程式を解く
vA+vB=3.0v_A + v_B = 3.0
vBvA=9.0v_B - v_A = -9.0
足し合わせると
2vB=6.02v_B = -6.0
vB=3.0v_B = -3.0 m/s
vA=3.0vB=3.0(3.0)=6.0v_A = 3.0 - v_B = 3.0 - (-3.0) = 6.0 m/s

3. 最終的な答え

(1) 0.75
(2) 0.5
(3) 物体Aの衝突後の速度: 6.0 m/s, 物体Bの衝突後の速度: -3.0 m/s

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