一辺の長さが2の正六角形 $A_1$ の面積を $S_1$ とおく。$A_1$ の各辺の中点を頂点とする正六角形を $A_2$ とし、その面積を $S_2$ とおく。 (1) $S_1$ と $S_2$ を求めよ。 (2) $n=3, 4, 5, \dots$ に対して、$A_{n-1}$ の各辺の中点を頂点とする正六角形を $A_n$ とし、その面積を $S_n$ とおく。数列 $\{S_n\}$ の一般項を求めよ。

幾何学正六角形面積数列余弦定理等比数列
2025/5/11

1. 問題の内容

一辺の長さが2の正六角形 A1A_1 の面積を S1S_1 とおく。A1A_1 の各辺の中点を頂点とする正六角形を A2A_2 とし、その面積を S2S_2 とおく。
(1) S1S_1S2S_2 を求めよ。
(2) n=3,4,5,n=3, 4, 5, \dots に対して、An1A_{n-1} の各辺の中点を頂点とする正六角形を AnA_n とし、その面積を SnS_n とおく。数列 {Sn}\{S_n\} の一般項を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 正六角形の面積の公式を使う。正六角形は、一辺の長さが等しい正三角形6個に分割できる。一辺の長さが aa の正三角形の面積は 34a2\frac{\sqrt{3}}{4} a^2 であるから、正六角形の面積は 6×34a2=332a26 \times \frac{\sqrt{3}}{4} a^2 = \frac{3\sqrt{3}}{2} a^2 で計算できる。
A1A_1 は一辺の長さが2なので、S1=332×22=63S_1 = \frac{3\sqrt{3}}{2} \times 2^2 = 6\sqrt{3} となる。
A2A_2A1A_1 の各辺の中点を頂点とする正六角形である。A2A_2 の一辺の長さを xx とすると、余弦定理より x2=12+122×1×1×cos120=1+12×(12)=1+1+1=3x^2 = 1^2 + 1^2 - 2 \times 1 \times 1 \times \cos{120^\circ} = 1 + 1 - 2 \times (-\frac{1}{2}) = 1 + 1 + 1 = 3。よって、x=3x = \sqrt{3}
したがって、S2=332×(3)2=332×3=932S_2 = \frac{3\sqrt{3}}{2} \times (\sqrt{3})^2 = \frac{3\sqrt{3}}{2} \times 3 = \frac{9\sqrt{3}}{2} となる。
(2) AnA_n の一辺の長さを ana_n とすると、a1=2a_1 = 2, a2=3a_2 = \sqrt{3}
An1A_{n-1} の一辺の長さを an1a_{n-1} とすると、AnA_n の一辺の長さ ana_n は、an2=(an12)2+(an12)22×an12×an12cos120=an124+an124+an124=34an12a_n^2 = (\frac{a_{n-1}}{2})^2 + (\frac{a_{n-1}}{2})^2 - 2 \times \frac{a_{n-1}}{2} \times \frac{a_{n-1}}{2} \cos{120^\circ} = \frac{a_{n-1}^2}{4} + \frac{a_{n-1}^2}{4} + \frac{a_{n-1}^2}{4} = \frac{3}{4} a_{n-1}^2。よって、an=32an1a_n = \frac{\sqrt{3}}{2} a_{n-1}
これは等比数列であり、an=2×(32)n1a_n = 2 \times (\frac{\sqrt{3}}{2})^{n-1}
したがって、Sn=332an2=332×(2×(32)n1)2=332×4×(34)n1=63×(34)n1S_n = \frac{3\sqrt{3}}{2} a_n^2 = \frac{3\sqrt{3}}{2} \times (2 \times (\frac{\sqrt{3}}{2})^{n-1})^2 = \frac{3\sqrt{3}}{2} \times 4 \times (\frac{3}{4})^{n-1} = 6\sqrt{3} \times (\frac{3}{4})^{n-1}

3. 最終的な答え

(1) S1=63S_1 = 6\sqrt{3}, S2=932S_2 = \frac{9\sqrt{3}}{2}
(2) Sn=63(34)n1S_n = 6\sqrt{3} (\frac{3}{4})^{n-1}

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