平面上の異なる2点A, Bがある。点Pが以下の二つの不等式を同時に満たすとき、点Pが存在する範囲を求める。 $ \overrightarrow{AP} \cdot \overrightarrow{BP} < 0 $ $ \overrightarrow{AB} \cdot \overrightarrow{AP} > \overrightarrow{BA} \cdot \overrightarrow{BP} $

幾何学ベクトル内積不等式領域
2025/5/11

1. 問題の内容

平面上の異なる2点A, Bがある。点Pが以下の二つの不等式を同時に満たすとき、点Pが存在する範囲を求める。
APBP<0 \overrightarrow{AP} \cdot \overrightarrow{BP} < 0
ABAP>BABP \overrightarrow{AB} \cdot \overrightarrow{AP} > \overrightarrow{BA} \cdot \overrightarrow{BP}

2. 解き方の手順

まず、一つ目の不等式 APBP<0\overrightarrow{AP} \cdot \overrightarrow{BP} < 0 について考える。
これは、APBPAP \perp BP を含み、APB\angle APB が鈍角となるPの範囲を表す。
つまり、点Pは線分ABを直径とする円の内部にある。ただし、円周上は除く。
次に、二つ目の不等式 ABAP>BABP\overrightarrow{AB} \cdot \overrightarrow{AP} > \overrightarrow{BA} \cdot \overrightarrow{BP} について考える。
BA=AB\overrightarrow{BA} = -\overrightarrow{AB} であるから、この不等式は
ABAP>ABBP\overrightarrow{AB} \cdot \overrightarrow{AP} > - \overrightarrow{AB} \cdot \overrightarrow{BP}
ABAP+ABBP>0\overrightarrow{AB} \cdot \overrightarrow{AP} + \overrightarrow{AB} \cdot \overrightarrow{BP} > 0
AB(AP+BP)>0\overrightarrow{AB} \cdot (\overrightarrow{AP} + \overrightarrow{BP}) > 0
ここで、AM=AP+BP2\overrightarrow{AM} = \frac{\overrightarrow{AP} + \overrightarrow{BP}}{2} となる点Mを線分ABの中点とすると、AP+BP=2AM\overrightarrow{AP} + \overrightarrow{BP} = 2\overrightarrow{AM}であるから、
AB(2AM)>0\overrightarrow{AB} \cdot (2\overrightarrow{AM}) > 0
ABAM>0\overrightarrow{AB} \cdot \overrightarrow{AM} > 0
これは、AB\overrightarrow{AB}AM\overrightarrow{AM} のなす角が鋭角であることを意味する。
したがって、点Mは線分ABを垂直に二等分する直線に対して、点B側にある。言い換えると、点Pは線分ABの垂直二等分線に関して、点Bと同じ側にある。
これら2つの条件を同時に満たす領域を図示する。
点Pは、線分ABを直径とする円の内部にあり、かつ線分ABの垂直二等分線に関して点Bと同じ側にある。
したがって、点Pの存在する範囲は、線分ABを直径とする円の内部の、線分ABの垂直二等分線に関して点Bと同じ側にある部分(境界は含まない)。

3. 最終的な答え

点Pの存在する範囲は、線分ABを直径とする円の内部の、線分ABの垂直二等分線に関して点Bと同じ側にある部分(境界は含まない)。

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