関数の凹凸を調べるには、二階導関数を計算し、その符号を調べます。二階導関数が正であれば下に凸、負であれば上に凸です。変曲点は、二階導関数の符号が変わる点であり、二階導関数が0になる点である可能性があります。
(1) y=x3−6x2+9 の場合: まず、一階導関数を求めます。
y′=3x2−12x 次に、二階導関数を求めます。
y′′=6x−12 y′′=0 となる x を求めます。 6x−12=0⟹x=2 x<2 のとき y′′<0 であり、上に凸です。 x>2 のとき y′′>0 であり、下に凸です。 したがって、x=2 で変曲点を持ちます。 x=2 のとき、y=23−6(22)+9=8−24+9=−7 です。 (2) y=sinx (0<x<2π) の場合: 一階導関数は、y′=cosx 二階導関数は、y′′=−sinx y′′=0 となる x は、sinx=0 より、x=π です。 0<x<π のとき y′′<0 であり、上に凸です。 π<x<2π のとき y′′>0 であり、下に凸です。 したがって、x=π で変曲点を持ちます。 x=π のとき、y=sinπ=0 です。 (3) y=2xex の場合: 一階導関数は、y′=2ex+2xex=2ex(1+x) 二階導関数は、y′′=2ex(1+x)+2ex=2ex(2+x) y′′=0 となる x は、2ex(2+x)=0 より、x=−2 です。 x<−2 のとき y′′<0 であり、上に凸です。 x>−2 のとき y′′>0 であり、下に凸です。 したがって、x=−2 で変曲点を持ちます。 x=−2 のとき、y=2(−2)e−2=−4e−2 です。 (4) y=x2−x2 の場合: 一階導関数は、y′=2x+x22 二階導関数は、y′′=2−x34 y′′=0 となる x は、2−x34=0 より、2x3=4 なので、x3=2 となり、x=32 です。 x<32 のとき y′′<0 であり、上に凸です。 x>32 のとき y′′>0 であり、下に凸です。ただし、x=0 は定義域に含まれません。 したがって、x=32 で変曲点を持ちます。 x=32 のとき、y=(32)2−322=22/3−22/3=−25/3=22/3−22/3×2=22/3(1−2)=−2(32)2です。 (5) y=x+1x2+1 の場合: 一階導関数は、y′=(x+1)22x(x+1)−(x2+1)=(x+1)22x2+2x−x2−1=(x+1)2x2+2x−1 二階導関数は、y′′=(x+1)4(2x+2)(x+1)2−2(x+1)(x2+2x−1)=(x+1)3(2x+2)(x+1)−2(x2+2x−1)=(x+1)32x2+4x+2−2x2−4x+2=(x+1)34 y′′=0 となる x は存在しませんが、x=−1 は定義域に含まれません。 x<−1 のとき y′′<0 であり、上に凸です。 x>−1 のとき y′′>0 であり、下に凸です。 したがって、変曲点はありません。