与えられた関数 $f(x)$ と $g(x)$ に対して、閉区間 $[a, b]$ でコーシーの平均値の定理を適用したときの $\xi$ を求める問題です。

1. 問題の内容

与えられた関数 $f(x)$ と $g(x)$ に対して、閉区間 $[a, b]$ でコーシーの平均値の定理を適用したときの $\xi$ を求める問題です。

2. 解き方の手順

コーシーの平均値の定理は、関数 $f(x)$ と $g(x)$ が閉区間 $[a, b]$ で連続で、開区間 $(a, b)$ で微分可能であり、$g'(x) \neq 0$ が $(a, b)$ で成り立つとき、以下の式を満たす $\xi \in (a, b)$ が存在するというものです。

$\frac{f(b) - f(a)}{g(b) - g(a)} = \frac{f'(\xi)}{g'(\xi)}$

(1) $f(x) = x^3$, $g(x) = x^2$ の場合

$f'(x) = 3x^2$, $g'(x) = 2x$

コーシーの平均値の定理より、

$\frac{b^3 - a^3}{b^2 - a^2} = \frac{3\xi^2}{2\xi}$

$\frac{(b-a)(b^2 + ab + a^2)}{(b-a)(b+a)} = \frac{3\xi}{2}$

$\frac{b^2 + ab + a^2}{b+a} = \frac{3\xi}{2}$

$\xi = \frac{2}{3} \cdot \frac{b^2 + ab + a^2}{b+a}$

(2) $f(x) = e^{2x}$, $g(x) = e^x$ の場合

$f'(x) = 2e^{2x}$, $g'(x) = e^x$

コーシーの平均値の定理より、

$\frac{e^{2b} - e^{2a}}{e^b - e^a} = \frac{2e^{2\xi}}{e^\xi}$

$\frac{(e^b - e^a)(e^b + e^a)}{e^b - e^a} = 2e^\xi$

$e^b + e^a = 2e^\xi$

$e^\xi = \frac{e^b + e^a}{2}$

$\xi = \ln{\frac{e^b + e^a}{2}}$

(3) $f(x) = \cos{x}$, $g(x) = \sin{x}$ の場合（$-\frac{\pi}{2} < a < b < \frac{\pi}{2}$）

$f'(x) = -\sin{x}$, $g'(x) = \cos{x}$

コーシーの平均値の定理より、

$\frac{\cos{b} - \cos{a}}{\sin{b} - \sin{a}} = \frac{-\sin{\xi}}{\cos{\xi}}$

$\frac{-2\sin{\frac{b+a}{2}}\sin{\frac{b-a}{2}}}{2\cos{\frac{b+a}{2}}\sin{\frac{b-a}{2}}} = -\tan{\xi}$

$-\tan{\frac{b+a}{2}} = -\tan{\xi}$

$\xi = \frac{a+b}{2}$

3. 最終的な答え

(1) $\xi = \frac{2}{3} \cdot \frac{b^2 + ab + a^2}{b+a}$

(2) $\xi = \ln{\frac{e^b + e^a}{2}}$

(3) $\xi = \frac{a+b}{2}$