$m \ne 0$である実数$m$に対して、二つの2次方程式 $x^2-(m+1)x-m^2=0$ と $x^2-2mx-m=0$ がただ一つの共通解を持つとき、$m$の値と共通解$x$の値を求める問題です。

代数学二次方程式共通解因数分解解の公式
2025/3/21

1. 問題の内容

m0m \ne 0である実数mmに対して、二つの2次方程式 x2(m+1)xm2=0x^2-(m+1)x-m^2=0x22mxm=0x^2-2mx-m=0 がただ一つの共通解を持つとき、mmの値と共通解xxの値を求める問題です。

2. 解き方の手順

二つの二次方程式の共通解をα\alphaとおくと、以下の二つの式が成り立ちます。
α2(m+1)αm2=0\alpha^2 - (m+1)\alpha - m^2 = 0
α22mαm=0\alpha^2 - 2m\alpha - m = 0
二つの式の差をとると、
(α2(m+1)αm2)(α22mαm)=0(\alpha^2 - (m+1)\alpha - m^2) - (\alpha^2 - 2m\alpha - m) = 0
(2m(m+1))αm2+m=0(2m - (m+1))\alpha - m^2 + m = 0
(m1)αm(m1)=0(m-1)\alpha - m(m-1) = 0
(m1)(αm)=0(m-1)(\alpha - m) = 0
したがって、m=1m=1またはα=m\alpha = mです。
(i) m=1m = 1 のとき
二つの二次方程式はx22x1=0x^2-2x-1=0となります。二つの方程式が一致するので、ただ一つの共通解を持つという条件に反します。
(ii) α=m\alpha = m のとき
α=m\alpha = mx22mxm=0x^2 - 2mx - m = 0 に代入すると、
m22m2m=0m^2 - 2m^2 - m = 0
m2m=0-m^2 - m = 0
m(m+1)=0-m(m+1) = 0
m0m \ne 0より、m=1m = -1です。
m=1m = -1 のとき、二つの二次方程式は次のようになります。
x2(1+1)x(1)2=0x^2 - (-1+1)x - (-1)^2 = 0 より x21=0x^2 - 1 = 0
x22(1)x(1)=0x^2 - 2(-1)x - (-1) = 0 より x2+2x+1=0x^2 + 2x + 1 = 0
すなわち、
x21=(x1)(x+1)=0x^2 - 1 = (x-1)(x+1) = 0
x2+2x+1=(x+1)2=0x^2 + 2x + 1 = (x+1)^2 = 0
したがって、共通解はx=1x = -1です。

3. 最終的な答え

m=1m = -1 であり、共通解はx=1x = -1である。

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