複素数 $a = 2\sqrt{2}(1+i)$ が与えられたとき、方程式 $|z-a| = 2$ を満たす複素数 $z$ について、絶対値 $|z|$ が最大となる $z$ を求める問題です。ただし、複素数の偏角は $0$ 以上 $2\pi$ 未満とします。

解析学複素数絶対値偏角複素数平面幾何学
2025/3/7

1. 問題の内容

複素数 a=22(1+i)a = 2\sqrt{2}(1+i) が与えられたとき、方程式 za=2|z-a| = 2 を満たす複素数 zz について、絶対値 z|z| が最大となる zz を求める問題です。ただし、複素数の偏角は 00 以上 2π2\pi 未満とします。

2. 解き方の手順

まず、aa を極形式で表します。
a=22(1+i)=222(cos(π4)+isin(π4))=4(cos(π4)+isin(π4))a = 2\sqrt{2}(1+i) = 2\sqrt{2} \cdot \sqrt{2}(\cos(\frac{\pi}{4}) + i\sin(\frac{\pi}{4})) = 4(\cos(\frac{\pi}{4}) + i\sin(\frac{\pi}{4}))
したがって、aa の絶対値は a=4|a| = 4 であり、偏角は arg(a)=π4\arg(a) = \frac{\pi}{4} です。
次に、方程式 za=2|z-a| = 2 を幾何学的に解釈します。これは複素数平面上で、中心が aa で半径が 22 の円を表します。
zz はこの円上の点なので、z|z| が最大となるのは、00aa を結ぶ直線と円の交点のうち、00 から最も遠い点です。
この点を z0z_0 とすると、z0z_0aa から 00 の方向とは逆向きに距離 22 だけ進んだ点です。つまり、z0=a+2ei(arg(a)+π)z_0 = a + 2e^{i(\arg(a) + \pi)} で表されます。
z|z| を最大にする zz は、aa の偏角方向に aa から距離 2 だけ離れた点なので、
z=a+2(cos(π4)+isin(π4))=a+2eiπ4=4(cos(π4)+isin(π4))+2(cos(π4)+isin(π4))=6(cos(π4)+isin(π4))z = a + 2(\cos(\frac{\pi}{4}) + i\sin(\frac{\pi}{4})) = a + 2e^{i\frac{\pi}{4}} = 4(\cos(\frac{\pi}{4}) + i\sin(\frac{\pi}{4})) + 2(\cos(\frac{\pi}{4}) + i\sin(\frac{\pi}{4})) = 6(\cos(\frac{\pi}{4}) + i\sin(\frac{\pi}{4}))
z=6(22+i22)=32+32iz = 6(\frac{\sqrt{2}}{2} + i\frac{\sqrt{2}}{2}) = 3\sqrt{2} + 3\sqrt{2}i

3. 最終的な答え

z=32+32iz = 3\sqrt{2} + 3\sqrt{2}i

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