曲線 $y = 2x^3$ と点 $A(1, a)$ が与えられている。 (1) 曲線上の点 $B(t, 2t^3)$ における接線が点 $A$ を通るとき、$a$ を $t$ を用いて表す。 (2) 点 $A$ を通って曲線に接線を2本だけ引けるとき、$a$ の値を求める。

解析学微分接線導関数三次関数方程式
2025/3/21

1. 問題の内容

曲線 y=2x3y = 2x^3 と点 A(1,a)A(1, a) が与えられている。
(1) 曲線上の点 B(t,2t3)B(t, 2t^3) における接線が点 AA を通るとき、aatt を用いて表す。
(2) 点 AA を通って曲線に接線を2本だけ引けるとき、aa の値を求める。

2. 解き方の手順

(1)
まず、y=2x3y = 2x^3 の導関数を求める。
y=6x2y' = 6x^2
B(t,2t3)B(t, 2t^3) における接線の傾きは 6t26t^2 である。
BB における接線の方程式は、
y2t3=6t2(xt)y - 2t^3 = 6t^2 (x - t)
y=6t2x6t3+2t3y = 6t^2 x - 6t^3 + 2t^3
y=6t2x4t3y = 6t^2 x - 4t^3
この接線が点 A(1,a)A(1, a) を通るので、
a=6t2(1)4t3a = 6t^2 (1) - 4t^3
a=6t24t3a = 6t^2 - 4t^3
(2)
a=6t24t3a = 6t^2 - 4t^3 より、4t36t2+a=04t^3 - 6t^2 + a = 0 が成立する。
f(t)=4t36t2+af(t) = 4t^3 - 6t^2 + a とおく。
点Aを通って曲線に接線を2本だけ引けるとき、f(t)=0f(t) = 0 が異なる2つの実数解を持つ必要がある。
そのためには、f(t)=0f'(t) = 0 となる tt の値において、f(t)f(t) の値が一方では0となり、もう一方では0でない必要がある。
f(t)=12t212t=12t(t1)f'(t) = 12t^2 - 12t = 12t(t-1)
f(t)=0f'(t) = 0 となるのは t=0,1t = 0, 1 のとき。
f(0)=af(0) = a
f(1)=4(1)36(1)2+a=46+a=a2f(1) = 4(1)^3 - 6(1)^2 + a = 4 - 6 + a = a - 2
異なる2つの実数解を持つためには、f(0)=0f(0) = 0 または f(1)=0f(1) = 0 が必要となる。
(i) f(0)=a=0f(0) = a = 0 のとき、f(t)=4t36t2=2t2(2t3)f(t) = 4t^3 - 6t^2 = 2t^2(2t - 3)t=0,32t = 0, \frac{3}{2} となり、異なる2解を持つ。
(ii) f(1)=a2=0f(1) = a - 2 = 0 のとき、a=2a = 2 であり、f(0)=20f(0) = 2 \ne 0f(t)=4t36t2+2=2(2t33t2+1)=2(t1)2(2t+1)f(t) = 4t^3 - 6t^2 + 2 = 2(2t^3 - 3t^2 + 1) = 2(t-1)^2 (2t+1)t=1,12t = 1, -\frac{1}{2} となり、異なる2解を持つ。
従って、a=0,2a = 0, 2

3. 最終的な答え

(1) a=6t24t3a = 6t^2 - 4t^3
(2) a=0,2a = 0, 2 (ただし、0<20 < 2)

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