$|\vec{a}|=1$, $|\vec{b}|=5$ で、$\vec{a}$ と $\vec{b}$ のなす角が $120^\circ$ である。$2\vec{a}-\vec{b}$ と $\vec{a}+s\vec{b}$ が垂直であるとき、$s$ の値を求めよ。

幾何学ベクトル内積ベクトルのなす角
2025/5/12
以下、画像にある問題の解答を示します。
**8.(3)**

1. 問題の内容

a=1|\vec{a}|=1, b=5|\vec{b}|=5 で、a\vec{a}b\vec{b} のなす角が 120120^\circ である。2ab2\vec{a}-\vec{b}a+sb\vec{a}+s\vec{b} が垂直であるとき、ss の値を求めよ。

2. 解き方の手順

a\vec{a}b\vec{b} のなす角が 120120^\circ なので、ab=abcos120=15(12)=52\vec{a} \cdot \vec{b} = |\vec{a}||\vec{b}|\cos{120^\circ} = 1 \cdot 5 \cdot (-\frac{1}{2}) = -\frac{5}{2} である。
2ab2\vec{a}-\vec{b}a+sb\vec{a}+s\vec{b} が垂直なので、(2ab)(a+sb)=0(2\vec{a}-\vec{b}) \cdot (\vec{a}+s\vec{b}) = 0 である。
(2ab)(a+sb)=2a2+2s(ab)(ab)sb2=0(2\vec{a}-\vec{b}) \cdot (\vec{a}+s\vec{b}) = 2|\vec{a}|^2 + 2s(\vec{a} \cdot \vec{b}) - (\vec{a} \cdot \vec{b}) - s|\vec{b}|^2 = 0
a=1|\vec{a}| = 1, b=5|\vec{b}| = 5, ab=52\vec{a} \cdot \vec{b} = -\frac{5}{2} を代入すると、
2+2s(52)(52)s25=02 + 2s(-\frac{5}{2}) - (-\frac{5}{2}) - s \cdot 25 = 0
25s+5225s=02 - 5s + \frac{5}{2} - 25s = 0
410s+550s=04 - 10s + 5 - 50s = 0
960s=09 - 60s = 0
60s=960s = 9
s=960=320s = \frac{9}{60} = \frac{3}{20}

3. 最終的な答え

s=320s = \frac{3}{20}
**8.(4)**

1. 問題の内容

a\vec{a}b\vec{b} のなす角が 6060^\circ のとき、ab|\vec{a}-\vec{b}| の最小値を求めよ。ただし、a=1|\vec{a}|=1とする。

2. 解き方の手順

ab2=(ab)(ab)=a22(ab)+b2|\vec{a} - \vec{b}|^2 = (\vec{a} - \vec{b}) \cdot (\vec{a} - \vec{b}) = |\vec{a}|^2 - 2(\vec{a} \cdot \vec{b}) + |\vec{b}|^2
a\vec{a}b\vec{b} のなす角が 6060^\circ なので、ab=abcos60=1b12=b2\vec{a} \cdot \vec{b} = |\vec{a}||\vec{b}|\cos{60^\circ} = 1 \cdot |\vec{b}| \cdot \frac{1}{2} = \frac{|\vec{b}|}{2} である。
ab2=12b2+b2=b2b+1|\vec{a} - \vec{b}|^2 = 1 - 2 \cdot \frac{|\vec{b}|}{2} + |\vec{b}|^2 = |\vec{b}|^2 - |\vec{b}| + 1
f(b)=b2b+1f(|\vec{b}|) = |\vec{b}|^2 - |\vec{b}| + 1 とおくと、この関数は b=12|\vec{b}| = \frac{1}{2} のとき最小値をとる。
f(12)=(12)212+1=1412+1=12+44=34f(\frac{1}{2}) = (\frac{1}{2})^2 - \frac{1}{2} + 1 = \frac{1}{4} - \frac{1}{2} + 1 = \frac{1 - 2 + 4}{4} = \frac{3}{4}
よって、ab2|\vec{a} - \vec{b}|^2 の最小値は 34\frac{3}{4} であるから、ab|\vec{a} - \vec{b}| の最小値は 34=32\sqrt{\frac{3}{4}} = \frac{\sqrt{3}}{2} である。

3. 最終的な答え

32\frac{\sqrt{3}}{2}
**9.**

1. 問題の内容

a=b=1|\vec{a}| = |\vec{b}| = 1 で、a\vec{a}b\vec{b} のなす角 θ\theta6060^\circ のとき、a+b\vec{a} + \vec{b}a+2b-\vec{a} + 2\vec{b} のなす角 θ\theta を求めよ。

2. 解き方の手順

a\vec{a}b\vec{b} のなす角が 6060^\circ なので、ab=abcos60=1112=12\vec{a} \cdot \vec{b} = |\vec{a}||\vec{b}|\cos{60^\circ} = 1 \cdot 1 \cdot \frac{1}{2} = \frac{1}{2} である。
(a+b)(a+2b)=a2+2(ab)(ab)+2b2=1+2(12)12+2=1+112+2=32(\vec{a} + \vec{b}) \cdot (-\vec{a} + 2\vec{b}) = -|\vec{a}|^2 + 2(\vec{a} \cdot \vec{b}) - (\vec{a} \cdot \vec{b}) + 2|\vec{b}|^2 = -1 + 2(\frac{1}{2}) - \frac{1}{2} + 2 = -1 + 1 - \frac{1}{2} + 2 = \frac{3}{2}
a+b2=a2+2(ab)+b2=1+2(12)+1=1+1+1=3|\vec{a} + \vec{b}|^2 = |\vec{a}|^2 + 2(\vec{a} \cdot \vec{b}) + |\vec{b}|^2 = 1 + 2(\frac{1}{2}) + 1 = 1 + 1 + 1 = 3
a+b=3|\vec{a} + \vec{b}| = \sqrt{3}
a+2b2=a24(ab)+4b2=14(12)+4=12+4=3|-\vec{a} + 2\vec{b}|^2 = |\vec{a}|^2 - 4(\vec{a} \cdot \vec{b}) + 4|\vec{b}|^2 = 1 - 4(\frac{1}{2}) + 4 = 1 - 2 + 4 = 3
a+2b=3|-\vec{a} + 2\vec{b}| = \sqrt{3}
(a+b)(a+2b)=a+ba+2bcosθ(\vec{a} + \vec{b}) \cdot (-\vec{a} + 2\vec{b}) = |\vec{a} + \vec{b}||-\vec{a} + 2\vec{b}|\cos{\theta}
32=33cosθ\frac{3}{2} = \sqrt{3} \cdot \sqrt{3} \cos{\theta}
32=3cosθ\frac{3}{2} = 3\cos{\theta}
cosθ=12\cos{\theta} = \frac{1}{2}
θ=60\theta = 60^\circ

3. 最終的な答え

θ=60\theta = 60^\circ

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