水素原子の電子が基底状態 ($n=1$) から第一励起状態 ($n=2$) へ遷移するとき、吸収する光の波長をナノメートル (nm) 単位で求める問題です。

1. 問題の内容

水素原子の電子が基底状態 ($n=1$) から第一励起状態 ($n=2$) へ遷移するとき、吸収する光の波長をナノメートル (nm) 単位で求める問題です。

2. 解き方の手順

(1) 各エネルギー準位のエネルギーを計算する。

ボーアのエネルギー準位式 $E_n = -13.6/n^2$ [eV] を用いて、$n=1$ および $n=2$ のときのエネルギーを計算します。

$E_1 = -13.6/1^2 = -13.6$ [eV]

$E_2 = -13.6/2^2 = -13.6/4 = -3.4$ [eV]

(2) エネルギー差を計算する。

状態間のエネルギー差 $\Delta E = E_2 - E_1$ を計算します。

$\Delta E = -3.4 - (-13.6) = 10.2$ [eV]

(3) エネルギー差をジュール (J) 単位に変換する。

$1 \text{ eV} = 1.602 \times 10^{-19} \text{ J}$ の関係を用いて、エネルギー差をジュール単位に変換します。

$\Delta E = 10.2 \text{ eV} \times 1.602 \times 10^{-19} \text{ J/eV} = 1.63404 \times 10^{-18}$ [J]

(4) 波長を計算する。

エネルギーと波長の関係式 $E = hc/\lambda$ を用いて、波長 $\lambda$ を計算します。ここで、$h = 6.626 \times 10^{-34}$ [J s] はプランク定数、$c = 3.00 \times 10^8$ [m/s] は光速です。

$\lambda = hc / \Delta E = (6.626 \times 10^{-34} \text{ J s} \times 3.00 \times 10^8 \text{ m/s}) / (1.63404 \times 10^{-18} \text{ J}) = 1.2149 \times 10^{-7} \text{ m}$

(5) 波長をナノメートル (nm) 単位に変換する。

$1 \text{ m} = 10^9 \text{ nm}$ の関係を用いて、波長をnm単位に変換します。

$\lambda = 1.2149 \times 10^{-7} \text{ m} \times 10^9 \text{ nm/m} = 121.49 \text{ nm}$

3. 最終的な答え

121 nm