整式 $F(x)$ を $(x+1)^2$ で割ったときの余りが $2x+1$ であり、$F(x)$ を $(x-1)^2$ で割ったときの余りが $x+6$ である。このとき、$F(x)$ を $(x+1)^2(x-1)$ で割ったときの余りを求めよ。

代数学多項式剰余の定理因数定理代数
2025/5/12

1. 問題の内容

整式 F(x)F(x)(x+1)2(x+1)^2 で割ったときの余りが 2x+12x+1 であり、F(x)F(x)(x1)2(x-1)^2 で割ったときの余りが x+6x+6 である。このとき、F(x)F(x)(x+1)2(x1)(x+1)^2(x-1) で割ったときの余りを求めよ。

2. 解き方の手順

F(x)F(x)(x+1)2(x1)(x+1)^2(x-1) で割ったときの商を Q(x)Q(x)、余りを R(x)R(x) とすると、
F(x)=(x+1)2(x1)Q(x)+R(x)F(x) = (x+1)^2(x-1)Q(x) + R(x) と表せる。
ここで、R(x)R(x) は2次以下の整式であるから、R(x)=ax2+bx+cR(x) = ax^2 + bx + c とおく。
したがって、
F(x)=(x+1)2(x1)Q(x)+ax2+bx+cF(x) = (x+1)^2(x-1)Q(x) + ax^2 + bx + c となる。
F(x)F(x)(x+1)2(x+1)^2 で割ると、余りが 2x+12x+1 であるから、
F(x)=(x+1)2Q1(x)+2x+1F(x) = (x+1)^2 Q_1(x) + 2x+1 と表せる。
よって、ax2+bx+cax^2 + bx + c(x+1)2(x+1)^2 で割ったときの余りが 2x+12x+1 となる。
ax2+bx+c=a(x+1)2+2x+1ax^2 + bx + c = a(x+1)^2 + 2x + 1 となるので、
ax2+bx+c=a(x2+2x+1)+2x+1=ax2+(2a+2)x+a+1ax^2 + bx + c = a(x^2 + 2x + 1) + 2x + 1 = ax^2 + (2a+2)x + a + 1
したがって、b=2a+2b=2a+2, c=a+1c = a+1 が成り立つ。
R(x)=ax2+(2a+2)x+a+1R(x) = ax^2 + (2a+2)x + a+1
同様に、F(x)F(x)(x1)2(x-1)^2 で割ると、余りが x+6x+6 であるから、
F(x)=(x1)2Q2(x)+x+6F(x) = (x-1)^2 Q_2(x) + x+6 と表せる。
F(1)=1+6=7F(1) = 1 + 6 = 7 である。
また、F(1)=a(1)2+(2a+2)(1)+a+1=a+2a+2+a+1=4a+3F(1) = a(1)^2 + (2a+2)(1) + a+1 = a + 2a + 2 + a + 1 = 4a + 3
したがって、4a+3=74a+3 = 7 より 4a=44a = 4 なので a=1a=1 である。
R(x)=x2+(2+2)x+1+1=x2+4x+2R(x) = x^2 + (2+2)x + 1+1 = x^2 + 4x + 2

3. 最終的な答え

x2+4x+2x^2 + 4x + 2

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