与えられた等式・不等式を証明し、不等式の場合は等号が成り立つ条件を求める。 (1) $a+b+c=0$ のとき、$a^2 - 2bc = b^2 + c^2$ を証明する。 (2) $x^2 + 2xy \geq -2y^2$ を証明する。 (3) $a>0, b>0$ のとき、$9ab + \frac{1}{ab} \geq 6$ を証明する。

代数学不等式等式証明相加相乗平均
2025/5/12
## 解答

1. 問題の内容

与えられた等式・不等式を証明し、不等式の場合は等号が成り立つ条件を求める。
(1) a+b+c=0a+b+c=0 のとき、a22bc=b2+c2a^2 - 2bc = b^2 + c^2 を証明する。
(2) x2+2xy2y2x^2 + 2xy \geq -2y^2 を証明する。
(3) a>0,b>0a>0, b>0 のとき、9ab+1ab69ab + \frac{1}{ab} \geq 6 を証明する。

2. 解き方の手順

(1) a+b+c=0a + b + c = 0 より、a=(b+c)a = -(b+c) が成り立つ。
a22bca^2 - 2bc に代入すると、
a22bc=((b+c))22bc=(b+c)22bc=b2+2bc+c22bc=b2+c2a^2 - 2bc = (-(b+c))^2 - 2bc = (b+c)^2 - 2bc = b^2 + 2bc + c^2 - 2bc = b^2 + c^2
したがって、a22bc=b2+c2a^2 - 2bc = b^2 + c^2 が成り立つ。
(2) x2+2xy2y2x^2 + 2xy \geq -2y^2 を変形する。
x2+2xy+2y20x^2 + 2xy + 2y^2 \geq 0
(x2+2xy+y2)+y20(x^2 + 2xy + y^2) + y^2 \geq 0
(x+y)2+y20(x+y)^2 + y^2 \geq 0
(x+y)20(x+y)^2 \geq 0 かつ y20y^2 \geq 0 より、常に (x+y)2+y20(x+y)^2 + y^2 \geq 0 が成り立つ。
したがって、x2+2xy2y2x^2 + 2xy \geq -2y^2 が成り立つ。
等号成立は、x+y=0x+y=0 かつ y=0y=0 のとき、つまり x=0x=0 かつ y=0y=0 のとき。
(3) a>0,b>0a>0, b>0 より、ab>0ab>0 である。相加平均・相乗平均の関係より、
9ab+1ab29ab1ab=9=3\frac{9ab + \frac{1}{ab}}{2} \geq \sqrt{9ab \cdot \frac{1}{ab}} = \sqrt{9} = 3
9ab+1ab23=69ab + \frac{1}{ab} \geq 2 \cdot 3 = 6
したがって、9ab+1ab69ab + \frac{1}{ab} \geq 6 が成り立つ。
等号成立は、9ab=1ab9ab = \frac{1}{ab} のとき。
(ab)2=19(ab)^2 = \frac{1}{9}
ab=±13ab = \pm \frac{1}{3}
ab>0ab > 0 より、ab=13ab = \frac{1}{3} のとき。

3. 最終的な答え

(1) a22bc=b2+c2a^2 - 2bc = b^2 + c^2
(2) x2+2xy2y2x^2 + 2xy \geq -2y^2 (等号成立は x=0x=0 かつ y=0y=0 のとき)
(3) 9ab+1ab69ab + \frac{1}{ab} \geq 6 (等号成立は ab=13ab = \frac{1}{3} のとき)

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