複素数平面上で、点 $z$ が原点Oを中心とする半径1の円上を動くとき、次の点 $w$ はどのような図形を描くか。 (1) $w = iz - i$ (2) $w = \frac{z + i}{z - i}$ (ただし、$z \neq i$)

幾何学複素数平面絶対値軌跡複素数
2025/5/12

1. 問題の内容

複素数平面上で、点 zz が原点Oを中心とする半径1の円上を動くとき、次の点 ww はどのような図形を描くか。
(1) w=iziw = iz - i
(2) w=z+iziw = \frac{z + i}{z - i} (ただし、ziz \neq i)

2. 解き方の手順

(1)
zz は原点中心、半径1の円上を動くので、z=1|z| = 1 である。
w=iziw = iz - i より、
w+i=izw + i = iz
両辺の絶対値を取ると、
w+i=iz=iz=11=1|w + i| = |iz| = |i| |z| = 1 \cdot 1 = 1
したがって、w+i=1|w + i| = 1 より、wwi-i を中心とする半径1の円を描く。
(2)
zz は原点中心、半径1の円上を動くので、z=1|z| = 1 である。
w=z+iziw = \frac{z + i}{z - i} より、
w(zi)=z+iw(z - i) = z + i
wzwi=z+iwz - wi = z + i
wzz=i+wiwz - z = i + wi
z(w1)=i(1+w)z(w - 1) = i(1 + w)
z=i(1+w)w1z = \frac{i(1 + w)}{w - 1}
z=1|z| = 1 より、
i(1+w)w1=1\left|\frac{i(1 + w)}{w - 1}\right| = 1
i1+ww1=1\frac{|i||1 + w|}{|w - 1|} = 1
1+ww1=1\frac{|1 + w|}{|w - 1|} = 1
1+w=w1|1 + w| = |w - 1|
ここで、w=x+yiw = x + yi とおくと、
1+x+yi=x1+yi|1 + x + yi| = |x - 1 + yi|
(1+x)2+y2=(x1)2+y2\sqrt{(1 + x)^2 + y^2} = \sqrt{(x - 1)^2 + y^2}
(1+x)2+y2=(x1)2+y2(1 + x)^2 + y^2 = (x - 1)^2 + y^2
1+2x+x2+y2=x22x+1+y21 + 2x + x^2 + y^2 = x^2 - 2x + 1 + y^2
4x=04x = 0
x=0x = 0
したがって、ww は虚軸上を動く。
ただし、ziz \neq i より、w=z+iziw = \frac{z+i}{z-i} において、ww が存在しないのは、z=iz=i のとき。
z=iz=i のとき、w=i+iiiw = \frac{i+i}{i-i} となり定義できない。
z=iz=i のとき、z=i(1+w)w1z = \frac{i(1+w)}{w-1} より、i=i(1+w)w1i = \frac{i(1+w)}{w-1}
w1=1+ww - 1 = 1 + w となり、1=1 -1 = 1 となるので矛盾する。
z=iz = iww が存在しない点に対応する。
z=iz = i のとき、w=i(1+w)w1w = \frac{i(1+w)}{w-1}ww について解くと、w=z+iziw = \frac{z+i}{z-i} から z=wi+iw1z = \frac{wi+i}{w-1}w=1w=1 とすると z=i+i11z = \frac{i+i}{1-1} となり定義できない。 z=iz = i のときは、ww は存在しない。

3. 最終的な答え

(1) 中心 i-i, 半径 11 の円
(2) 虚軸 (ただし、点 w=1w = 1 を除く)

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