$\sqrt{3}$ が無理数であることを背理法を用いて証明する。

数論無理数背理法平方根証明
2025/5/13

1. 問題の内容

3\sqrt{3} が無理数であることを背理法を用いて証明する。

2. 解き方の手順

(1) 3\sqrt{3} が無理数でないと仮定する。つまり、3\sqrt{3} は有理数であると仮定する。
(2) 3\sqrt{3} が有理数であると仮定すると、互いに素な2つの整数 mmnn (n0n \neq 0) を用いて、
3=mn\sqrt{3} = \frac{m}{n} と表すことができる。
(3) 両辺を2乗すると、
3=m2n23 = \frac{m^2}{n^2}
となる。
(4) 両辺に n2n^2 を掛けると、
3n2=m23n^2 = m^2
となる。この式から、m2m^2 は3の倍数であることがわかる。
(5) m2m^2 が3の倍数ならば、mm も3の倍数である。したがって、m=3km = 3k ( kk は整数) と表すことができる。
(6) m=3km = 3k3n2=m23n^2 = m^2 に代入すると、
3n2=(3k)23n^2 = (3k)^2
3n2=9k23n^2 = 9k^2
となる。
(7) 両辺を3で割ると、
n2=3k2n^2 = 3k^2
となる。この式から、n2n^2 は3の倍数であることがわかる。
(8) n2n^2 が3の倍数ならば、nn も3の倍数である。
(9) mmnn も3の倍数であるということになり、mmnn が互いに素であるという仮定に矛盾する。
(10) したがって、「3\sqrt{3} は有理数である」という仮定が誤りである。
(11) したがって、3\sqrt{3} は無理数である。

3. 最終的な答え

3\sqrt{3} は無理数である。

「数論」の関連問題

$n^2 + n$ が200の倍数となるような自然数 $n$ のうち、最も小さい数を求めよ。

整数の性質因数分解倍数約数
2025/7/30

自然数 $n$ に対して、$2^{6n-5} + 3^{2n}$ が11で割り切れることを示す問題です。

数学的帰納法整数の性質割り算倍数
2025/7/30

自然数 $n$ が与えられたとき、$n$ と 28 の最小公倍数が 168 であるような $n$ をすべて求める問題です。

最小公倍数素因数分解整数の性質
2025/7/30

4で割ると1余る整数と4で割ると3余る整数の積に1を加えた数が、4の倍数であることを証明する問題です。空欄(1)~(6)に適切な選択肢を当てはめます。

整数の性質合同式剰余
2025/7/30

$1997^{20}$ の一の位の数を求める問題です。

整数の性質合同算術一の位周期性
2025/7/30

$\sqrt{5}$が無理数であることを利用して、$2 - \sqrt{5}$が無理数であることを証明する問題です。与えられた証明の空欄を埋めます。

無理数有理数背理法数の性質
2025/7/30

自然数 $n$ についての命題「$n$ が 3 の倍数ならば、$n$ は 6 の倍数である」の真偽を判定する問題です。

倍数命題真偽判定反例
2025/7/30

次の2つの一次不定方程式の整数解をすべて求めます。 (1) $11x + 8y = 1$ (2) $56x - 23y = 2$

一次不定方程式整数解ユークリッドの互除法
2025/7/30

問題は、次の不定方程式を満たす整数 $x$ と $y$ の組を1つ求めることです。 (1) $42x + 29y = 2$ (2) $25x - 61y = 12$

不定方程式ユークリッドの互除法整数解
2025/7/30

$3n+16$ と $4n+18$ の最大公約数が 5 となるような、50 以下の自然数 $n$ をすべて求める問題です。

最大公約数ユークリッドの互除法整数の性質倍数
2025/7/30