問題は、次の不定方程式を満たす整数 $x$ と $y$ の組を1つ求めることです。 (1) $42x + 29y = 2$ (2) $25x - 61y = 12$

数論不定方程式ユークリッドの互除法整数解
2025/7/30

1. 問題の内容

問題は、次の不定方程式を満たす整数 xxyy の組を1つ求めることです。
(1) 42x+29y=242x + 29y = 2
(2) 25x61y=1225x - 61y = 12

2. 解き方の手順

(1) 42x+29y=242x + 29y = 2
まず、特殊解を見つけるために、ユークリッドの互除法を用いて42と29の最大公約数を求めます。
42=29×1+1342 = 29 \times 1 + 13
29=13×2+329 = 13 \times 2 + 3
13=3×4+113 = 3 \times 4 + 1
よって、最大公約数は1です。次に、これらの式を逆にたどって、42x+29y=142x + 29y = 1となる整数 xxyy を求めます。
1=133×41 = 13 - 3 \times 4
1=13(2913×2)×41 = 13 - (29 - 13 \times 2) \times 4
1=1329×4+13×81 = 13 - 29 \times 4 + 13 \times 8
1=13×929×41 = 13 \times 9 - 29 \times 4
1=(4229×1)×929×41 = (42 - 29 \times 1) \times 9 - 29 \times 4
1=42×929×929×41 = 42 \times 9 - 29 \times 9 - 29 \times 4
1=42×929×131 = 42 \times 9 - 29 \times 13
したがって、42×9+29×(13)=142 \times 9 + 29 \times (-13) = 1となります。
これを2倍すると、42×18+29×(26)=242 \times 18 + 29 \times (-26) = 2となります。
よって、x=18x = 18, y=26y = -2642x+29y=242x + 29y = 2 の特殊解の一つです。
(2) 25x61y=1225x - 61y = 12
まず、特殊解を見つけるために、ユークリッドの互除法を用いて25と61の最大公約数を求めます。
61=25×2+1161 = 25 \times 2 + 11
25=11×2+325 = 11 \times 2 + 3
11=3×3+211 = 3 \times 3 + 2
3=2×1+13 = 2 \times 1 + 1
よって、最大公約数は1です。次に、これらの式を逆にたどって、25x61y=125x - 61y = 1となる整数 xxyy を求めます。
1=32×11 = 3 - 2 \times 1
1=3(113×3)×11 = 3 - (11 - 3 \times 3) \times 1
1=311+3×31 = 3 - 11 + 3 \times 3
1=3×4111 = 3 \times 4 - 11
1=(2511×2)×4111 = (25 - 11 \times 2) \times 4 - 11
1=25×411×8111 = 25 \times 4 - 11 \times 8 - 11
1=25×411×91 = 25 \times 4 - 11 \times 9
1=25×4(6125×2)×91 = 25 \times 4 - (61 - 25 \times 2) \times 9
1=25×461×9+25×181 = 25 \times 4 - 61 \times 9 + 25 \times 18
1=25×2261×91 = 25 \times 22 - 61 \times 9
したがって、25×2261×9=125 \times 22 - 61 \times 9 = 1となります。
これを12倍すると、25×26461×108=1225 \times 264 - 61 \times 108 = 12となります。
よって、x=264x = 264, y=108y = 10825x61y=1225x - 61y = 12 の特殊解の一つです。

3. 最終的な答え

(1) x=18x = 18, y=26y = -26
(2) x=264x = 264, y=108y = 108

「数論」の関連問題

与えられた選択肢の中から、正しいものをすべて選ぶ問題です。選択肢は以下の通りです。 (1) 無理数と無理数の差は常に無理数である。 (2) 有理数と有理数の差は常に有理数である。 (3) 無理数と無理...

有理数無理数数の性質四則演算
2025/7/31

与えられた選択肢の中から、正しい記述を全て選ぶ問題です。選択肢は以下の通りです。 1. 無理数と有理数の和は常に無理数である。

無理数有理数数の性質代数的性質
2025/7/31

空欄を埋める問題です。 * 整数 $m$ と $0$ でない整数 $n$ を用いて、分数 $\frac{m}{n}$ の形で表される数を何というか。 * 分数の形で表すことができない数を何というか。 ...

有理数無理数数の分類
2025/7/31

2から12までの数字が書かれた11枚のカードから3枚を同時に取り出す。取り出した3枚のカードに書かれた3つの数字について、以下の問いに答える。 (1) 3つの数字の最大公約数を $x$ とするとき、起...

最大公約数最小公倍数確率組み合わせ
2025/7/31

自然数 $n$ が7で割ると2余り、9で割ると7余るとき、$n$ を63で割った余りを求める問題です。

合同式中国剰余定理剰余一次不定方程式
2025/7/31

$3n+16$ と $4n+18$ の最大公約数が5となるような、50以下の自然数 $n$ をすべて求める問題です。

最大公約数ユークリッドの互除法整数の性質
2025/7/31

与えられた2つの整数の組に対して、互除法を用いて最大公約数を求める問題です。4つの組 (589, 403), (697, 119), (689, 481), (551, 209) それぞれに対して最大...

最大公約数互除法整数の性質
2025/7/31

$2^{50}$ を 7 で割ったときの余りを、合同式を用いて求める問題です。

合同式剰余べき乗整数の性質
2025/7/31

整数 $n$ に対して、命題「$n^2$ が3の倍数でなければ、$n$ は3の倍数でない」が真であることを、対偶を用いて証明せよ。

命題対偶無理数背理法平方根整数の性質
2025/7/31

$\sqrt{49-3n}$ が正の整数となるような正の整数 $n$ の値をすべて求める問題です。

平方根整数の性質代数約数・倍数
2025/7/31