次の2つの一次不定方程式の整数解をすべて求めます。 (1) $11x + 8y = 1$ (2) $56x - 23y = 2$

1. 問題の内容

次の2つの一次不定方程式の整数解をすべて求めます。

(1) $11x + 8y = 1$

(2) $56x - 23y = 2$

2. 解き方の手順

(1) $11x + 8y = 1$ の整数解を求めます。

まず、特殊解を求めます。

$11 \cdot (-3) + 8 \cdot (4) = -33 + 32 = -1$

よって、

$11 \cdot (3) + 8 \cdot (-4) = 1$

したがって、$(x, y) = (3, -4)$ は特殊解の一つです。

次に、一般解を求めます。

$11x + 8y = 1$ と $11 \cdot (3) + 8 \cdot (-4) = 1$ の差をとると、

$11(x - 3) + 8(y + 4) = 0$

$11(x - 3) = -8(y + 4)$

11と8は互いに素なので、

$x - 3 = 8k$

$y + 4 = -11k$ (kは整数)

よって、

$x = 8k + 3$

$y = -11k - 4$

(2) $56x - 23y = 2$ の整数解を求めます。

まず、特殊解を求めます。

$56 \cdot 23 - 23 \cdot 56 = 0$なので、ユークリッドの互除法を用いて$56x-23y=1$の特殊解を見つけます。

$56 = 23 \cdot 2 + 10$

$23 = 10 \cdot 2 + 3$

$10 = 3 \cdot 3 + 1$

よって、

$1 = 10 - 3 \cdot 3$

$1 = 10 - 3(23 - 10 \cdot 2) = 10 - 3 \cdot 23 + 6 \cdot 10 = 7 \cdot 10 - 3 \cdot 23$

$1 = 7(56 - 23 \cdot 2) - 3 \cdot 23 = 7 \cdot 56 - 14 \cdot 23 - 3 \cdot 23 = 7 \cdot 56 - 17 \cdot 23$

$56 \cdot 7 - 23 \cdot 17 = 1$

よって、$56x - 23y = 2$ の特殊解は $(x, y) = (14, 34)$ です。

次に、一般解を求めます。

$56x - 23y = 2$ と $56 \cdot 14 - 23 \cdot 34 = 2$ の差をとると、

$56(x - 14) - 23(y - 34) = 0$

$56(x - 14) = 23(y - 34)$

56と23は互いに素なので、

$x - 14 = 23k$

$y - 34 = 56k$ (kは整数)

よって、

$x = 23k + 14$

$y = 56k + 34$

3. 最終的な答え

(1) $x = 8k + 3$, $y = -11k - 4$ (kは整数)

(2) $x = 23k + 14$, $y = 56k + 34$ (kは整数)