$x$ についての3次方程式 $x^3 - ax^2 + 2ax - 8 = 0$ の異なる実数解の個数を、実数 $a$ の値の範囲で分類して調べる。

代数学三次方程式判別式実数解方程式の解の個数
2025/5/13

1. 問題の内容

xx についての3次方程式 x3ax2+2ax8=0x^3 - ax^2 + 2ax - 8 = 0 の異なる実数解の個数を、実数 aa の値の範囲で分類して調べる。

2. 解き方の手順

与えられた方程式を f(x)=x3ax2+2ax8=0f(x) = x^3 - ax^2 + 2ax - 8 = 0 とする。
x=2x=2 を代入すると、
f(2)=23a(22)+2a(2)8=84a+4a8=0f(2) = 2^3 - a(2^2) + 2a(2) - 8 = 8 - 4a + 4a - 8 = 0 となり、 x=2x=2 は常に解である。
したがって、f(x)f(x)(x2)(x-2) で割り切れる。実際に割ると、
f(x)=(x2)(x2+(2a)x+4)=0f(x) = (x-2)(x^2 + (2-a)x + 4) = 0 となる。
よって、x=2x=2x2+(2a)x+4=0x^2 + (2-a)x + 4 = 0 を満たす xx が解となる。
g(x)=x2+(2a)x+4g(x) = x^2 + (2-a)x + 4 とおく。
g(x)=0g(x)=0 の判別式を DD とすると、D=(2a)24(1)(4)=a24a+416=a24a12=(a6)(a+2)D = (2-a)^2 - 4(1)(4) = a^2 - 4a + 4 - 16 = a^2 - 4a - 12 = (a-6)(a+2) となる。
(i) D>0D > 0 のとき、すなわち (a6)(a+2)>0(a-6)(a+2) > 0 のとき、 a<2a < -2 または a>6a > 6 のとき、
g(x)=0g(x) = 0 は異なる2つの実数解を持つ。
g(2)=22+(2a)2+4=4+42a+4=122a=0g(2) = 2^2 + (2-a)2 + 4 = 4 + 4 - 2a + 4 = 12 - 2a = 0 より、 a=6a=6 のとき、x=2x=2 が解となる。
よって、a<2a < -2 のとき、 x=2x=2g(x)=0g(x) = 0 の解ではないので、異なる実数解は3個。
a>6a > 6 のとき、x=2x=2g(x)=0g(x) = 0 の解ではないので、異なる実数解は3個。
(ii) D=0D = 0 のとき、すなわち (a6)(a+2)=0(a-6)(a+2) = 0 のとき、 a=2a = -2 または a=6a = 6 のとき、
g(x)=0g(x) = 0 は重解を持つ。
a=2a=-2 のとき、g(x)=x2+4x+4=(x+2)2=0g(x) = x^2 + 4x + 4 = (x+2)^2 = 0 より、x=2x=-2。異なる実数解は2個 (x=2,2x=2, -2)
a=6a=6 のとき、g(x)=x24x+4=(x2)2=0g(x) = x^2 - 4x + 4 = (x-2)^2 = 0 より、x=2x=2。異なる実数解は1個 (x=2x=2)
(iii) D<0D < 0 のとき、すなわち (a6)(a+2)<0(a-6)(a+2) < 0 のとき、 2<a<6-2 < a < 6 のとき、
g(x)=0g(x) = 0 は実数解を持たない。
したがって、異なる実数解は1個 (x=2x=2)

3. 最終的な答え

a<2a < -2 または a>6a > 6 のとき、異なる実数解は3個。
a=2a = -2 のとき、異なる実数解は2個。
a=6a = 6 のとき、異なる実数解は1個。
2<a<6-2 < a < 6 のとき、異なる実数解は1個。

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