$a$ を実数とする。2次方程式 $x^2+2ax+(a-1)=0$ の解を $\alpha, \beta$ とする。 (1) $\alpha$ と $\beta$ は異なる実数であることを示せ。 (2) $\alpha$ と $\beta$ のうち、少なくとも1つは負であることを示せ。 (3) $\alpha \le 0$, $\beta \le 0$ であるとき、$\alpha^2 + \beta^2$ の最小値を求めよ。

1. 問題の内容

$a$ を実数とする。2次方程式 $x^2+2ax+(a-1)=0$ の解を $\alpha, \beta$ とする。

(1) $\alpha$ と $\beta$ は異なる実数であることを示せ。

(2) $\alpha$ と $\beta$ のうち、少なくとも1つは負であることを示せ。

(3) $\alpha \le 0$, $\beta \le 0$ であるとき、$\alpha^2 + \beta^2$ の最小値を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 2次方程式 $x^2+2ax+(a-1)=0$ の判別式を $D$ とすると、

$D/4 = a^2-(a-1) = a^2-a+1 = (a-\frac{1}{2})^2 + \frac{3}{4} > 0$

であるから、$\alpha$ と $\beta$ は異なる実数である。

(2) 2次方程式 $x^2+2ax+(a-1)=0$ の解と係数の関係より、

$\alpha + \beta = -2a$

$\alpha \beta = a-1$

$\alpha$ と $\beta$ がともに正であると仮定すると、$\alpha > 0$, $\beta > 0$ であるから、$\alpha \beta = a-1 > 0$ となる。

したがって、$a>1$。

また、$\alpha+\beta = -2a > 0$ より $a < 0$ となるので矛盾する。

よって、$\alpha$ と $\beta$ のうち少なくとも1つは負である。

(3) $\alpha \le 0$, $\beta \le 0$ であるとき、

$\alpha + \beta = -2a \le 0$ より $a \ge 0$

$\alpha \beta = a-1 \ge 0$ より $a \ge 1$

よって、$a \ge 1$

$\alpha^2 + \beta^2 = (\alpha + \beta)^2 - 2 \alpha \beta = (-2a)^2 - 2(a-1) = 4a^2 - 2a + 2 = 4(a^2 - \frac{1}{2} a) + 2 = 4(a - \frac{1}{4})^2 - 4(\frac{1}{16}) + 2 = 4(a - \frac{1}{4})^2 - \frac{1}{4} + 2 = 4(a - \frac{1}{4})^2 + \frac{7}{4}$

$a \ge 1$ のとき、$f(a) = 4a^2 - 2a + 2$ は増加関数だから、最小値は $a=1$ のときにとる。

$f(1) = 4(1)^2 - 2(1) + 2 = 4-2+2=4$

したがって、$\alpha^2 + \beta^2$ の最小値は $4$

3. 最終的な答え

(1) $\alpha$ と $\beta$ は異なる実数である。（証明終わり）

(2) $\alpha$ と $\beta$ のうち、少なくとも1つは負である。（証明終わり）

(3) $\alpha^2 + \beta^2$ の最小値は $4$