一辺の長さが8の正三角形ABCがあり、辺BCを直径とする半円が描かれている。半円の周上に点Dがあり、線分BDの長さが$a$である。線分ADと線分BCの交点をEとする。 (1) $a=4$のとき、 (i) 線分CDの長さを求めよ。 (ii) 線分BEと線分CEの長さの比を求めよ。 (iii) 線分AEの長さを求めよ。 (2) 三角形ABCの面積を$S_1$, 三角形BDCの面積を$S_2$とするとき、$S_1 : S_2 = 4 : \sqrt{5}$であるときの$a$の値を全て求めよ。

幾何学正三角形半円三平方の定理メネラウスの定理角の二等分線の定理相似余弦定理
2025/5/14

1. 問題の内容

一辺の長さが8の正三角形ABCがあり、辺BCを直径とする半円が描かれている。半円の周上に点Dがあり、線分BDの長さがaaである。線分ADと線分BCの交点をEとする。
(1) a=4a=4のとき、
(i) 線分CDの長さを求めよ。
(ii) 線分BEと線分CEの長さの比を求めよ。
(iii) 線分AEの長さを求めよ。
(2) 三角形ABCの面積をS1S_1, 三角形BDCの面積をS2S_2とするとき、S1:S2=4:5S_1 : S_2 = 4 : \sqrt{5}であるときのaaの値を全て求めよ。

2. 解き方の手順

(1) a=4a=4とする。
(i) 線分CDの長さを求める。
三角形BCDは、BCを直径とする半円に内接する三角形なので、BDC=90\angle BDC = 90^\circである。
したがって、三角形BCDは直角三角形である。三平方の定理より、
CD2+BD2=BC2CD^2 + BD^2 = BC^2
CD2+42=82CD^2 + 4^2 = 8^2
CD2+16=64CD^2 + 16 = 64
CD2=48CD^2 = 48
CD=48=43CD = \sqrt{48} = 4\sqrt{3}
(ii) 線分BEと線分CEの長さの比を求める。
三角形ABDと三角形ACDについて、メネラウスの定理を適用する。
BEECCAADDFFB=1\frac{BE}{EC} \cdot \frac{CA}{AD} \cdot \frac{DF}{FB} = 1 は必要ない。
三角形ABDにおいて、直線CEについてメネラウスの定理を用いる。
BEEAACCDDXXB=1\frac{BE}{EA} \cdot \frac{AC}{CD} \cdot \frac{DX}{XB} = 1 は必要ない。
三角形ADCにおいて、直線BEについてメネラウスの定理を用いる。
AEEDDBBCCFFA=1\frac{AE}{ED} \cdot \frac{DB}{BC} \cdot \frac{CF}{FA} = 1 は必要ない。
三角形ABDにおいて、直線CEが交わるので、メネラウスの定理を適用する。
AEEDDBBCCEEA=1\frac{AE}{ED} \cdot \frac{DB}{BC} \cdot \frac{CE}{EA} = 1
角の二等分線の定理を使う。
ADB=ACB=60\angle ADB = \angle ACB = 60^\circ
BEEC=ABAC\frac{BE}{EC} = \frac{AB}{AC} は正しくない。
三角形BCDは直角三角形なので、
DBC=θ\angle DBC = \thetaとすると、sinθ=CDBC=438=32\sin\theta = \frac{CD}{BC} = \frac{4\sqrt{3}}{8} = \frac{\sqrt{3}}{2}。したがって、θ=60\theta = 60^\circ
BDC=90\angle BDC = 90^\circより、BCD=30\angle BCD = 30^\circ
ADE=180(ADB+BDC)\angle ADE = 180 - (\angle ADB + \angle BDC)
三角形ABEと三角形CDEに着目する。
BAE=α,CDE=β\angle BAE = \alpha, \angle CDE = \betaとする。
BEEC=ABCDsinβsinα\frac{BE}{EC} = \frac{AB}{CD} \frac{\sin\beta}{\sin\alpha} は正しくない。
BECE=BDCD\frac{BE}{CE} = \frac{BD}{CD}
BECE=443=13=33\frac{BE}{CE} = \frac{4}{4\sqrt{3}} = \frac{1}{\sqrt{3}} = \frac{\sqrt{3}}{3}
したがって、BE:CE=1:3BE:CE = 1:\sqrt{3}
(iii) 線分AEの長さを求める。
BE+CE=BC=8BE + CE = BC = 8
BE:CE=1:3BE:CE = 1:\sqrt{3}なので、BE=x,CE=3xBE = x, CE = \sqrt{3}xとおくと、
x+3x=8x + \sqrt{3}x = 8
x(1+3)=8x(1+\sqrt{3}) = 8
x=81+3=8(13)(1+3)(13)=8(13)13=8(13)2=4(13)=4(31)x = \frac{8}{1+\sqrt{3}} = \frac{8(1-\sqrt{3})}{(1+\sqrt{3})(1-\sqrt{3})} = \frac{8(1-\sqrt{3})}{1-3} = \frac{8(1-\sqrt{3})}{-2} = -4(1-\sqrt{3}) = 4(\sqrt{3}-1)
したがって、BE=4(31)BE = 4(\sqrt{3}-1)
CE=3×4(31)=4(33)CE = \sqrt{3} \times 4(\sqrt{3}-1) = 4(3-\sqrt{3})
三角形ABEと三角形CDEは相似なので、
AEDE=BECD=4(31)43=313\frac{AE}{DE} = \frac{BE}{CD} = \frac{4(\sqrt{3}-1)}{4\sqrt{3}} = \frac{\sqrt{3}-1}{\sqrt{3}}
AEAD=313+31=31231\frac{AE}{AD} = \frac{\sqrt{3}-1}{\sqrt{3} + \sqrt{3}-1} = \frac{\sqrt{3}-1}{2\sqrt{3}-1}
余弦定理より、AD2=AB2+BD22ABBDcos60=82+4228412=64+1632=48AD^2 = AB^2 + BD^2 - 2AB \cdot BD \cdot \cos 60^\circ = 8^2 + 4^2 - 2 \cdot 8 \cdot 4 \cdot \frac{1}{2} = 64 + 16 - 32 = 48
AD=48=43AD = \sqrt{48} = 4\sqrt{3}
AE43=31231\frac{AE}{4\sqrt{3}} = \frac{\sqrt{3}-1}{2\sqrt{3}-1}
AE=43(31)231=4(33)231=4(33)(23+1)(231)(23+1)=4(63+363)121=4(533)11AE = \frac{4\sqrt{3}(\sqrt{3}-1)}{2\sqrt{3}-1} = \frac{4(3-\sqrt{3})}{2\sqrt{3}-1} = \frac{4(3-\sqrt{3})(2\sqrt{3}+1)}{(2\sqrt{3}-1)(2\sqrt{3}+1)} = \frac{4(6\sqrt{3}+3-6-\sqrt{3})}{12-1} = \frac{4(5\sqrt{3}-3)}{11}

3. 最終的な答え

(1)
(i) CD=43CD = 4\sqrt{3}
(ii) BE:CE=1:3BE:CE = 1:\sqrt{3}
(iii) AE=4(533)11AE = \frac{4(5\sqrt{3}-3)}{11}

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