曲線 $y = -x^4 + 2x^2$ と直線 $y = k$ ($k$は定数)が4点で交わるとき、以下の問いに答えます。 (1) $k$ のとり得る値の範囲を求めます。 (2) 曲線と直線で囲まれた図形について、$y > k$ の部分の面積と、$y < k$ の部分の面積が等しいとき、$k$ の値を求めます。

解析学積分グラフ最大値面積
2025/3/22

1. 問題の内容

曲線 y=x4+2x2y = -x^4 + 2x^2 と直線 y=ky = kkkは定数)が4点で交わるとき、以下の問いに答えます。
(1) kk のとり得る値の範囲を求めます。
(2) 曲線と直線で囲まれた図形について、y>ky > k の部分の面積と、y<ky < k の部分の面積が等しいとき、kk の値を求めます。

2. 解き方の手順

(1) y=x4+2x2y = -x^4 + 2x^2 のグラフを考える。y=4x3+4x=4x(x21)=4x(x1)(x+1)y' = -4x^3 + 4x = -4x(x^2 - 1) = -4x(x-1)(x+1) となる。y=0y' = 0 となるのは x=1,0,1x = -1, 0, 1 のとき。
x=1x = -1 のとき y=1+2=1y = -1 + 2 = 1
x=0x = 0 のとき y=0y = 0
x=1x = 1 のとき y=1+2=1y = -1 + 2 = 1
したがって、グラフの概形を考えると、極大値は x=1,1x = -1, 1 のときで、y=1y = 1。極小値は x=0x = 0 のときで、y=0y = 0
y=ky = k が4点で交わるためには、0<k<10 < k < 1 である必要がある。
(2) y=x4+2x2y = -x^4 + 2x^2 のグラフは yy 軸に関して対称である。
y>ky > k の部分の面積と y<ky < k の部分の面積が等しいということは、曲線と直線で囲まれた図形の面積を SS とすると、y>ky > k の面積は S/2S/2y<ky < k の面積も S/2S/2 となる。これは、y=ky=k が曲線と囲む面積の中央を通ることを意味する。
ここで、S=202(x4+2x2)dx=2[x55+2x33]02=2[425+423]=2[122+20215]=2[8215]=16215S = 2\int_0^{\sqrt{2}} (-x^4 + 2x^2) dx = 2 [\frac{-x^5}{5} + \frac{2x^3}{3}]_0^{\sqrt{2}} = 2[-\frac{4\sqrt{2}}{5} + \frac{4\sqrt{2}}{3}] = 2[\frac{-12\sqrt{2} + 20\sqrt{2}}{15}] = 2[\frac{8\sqrt{2}}{15}] = \frac{16\sqrt{2}}{15} である。
SS を求めることはここでは不要であり、曲線と直線で囲まれた部分の面積を求めるには、
αα(x4+2x2k)dx=0\int_{-\alpha}^{\alpha} (-x^4 + 2x^2 - k) dx = 0 となる kk を求めることになる。ここで、α\alphax4+2x2=k-x^4 + 2x^2 = k の解である。
k=0k=0 の場合、これは22(x4+2x2)dx=0\int_{-\sqrt{2}}^{\sqrt{2}} (-x^4 + 2x^2) dx = 0 ではないので、k=0k=0ではない。
ここでは別の考え方を用いる。22(x4+2x2)dx=22(x4+2x2k)dx+22kdx\int_{-\sqrt{2}}^{\sqrt{2}} (-x^4 + 2x^2)dx = \int_{-\sqrt{2}}^{\sqrt{2}} (-x^4 + 2x^2 -k ) dx + \int_{-\sqrt{2}}^{\sqrt{2}} k dx
k=0k=0のとき、yy軸を対称として考えると、面積はaa(x4+2x2)=20a(x4+2x2)dx\int_{-a}^{a}(-x^4+2x^2) = 2 \int_{0}^{a} (-x^4+2x^2)dx であり、この積分がk=0のとき、面積は正なので、k=0k=0のとき、
0=20a(x4+2x2)dx0 = 2 \int_{0}^{a} (-x^4+2x^2)dxは成立しない。
y=x4+2x2y = -x^4 + 2x^2を積分すると0x(t4+2t2)dt=[t55+2t33]0x=x55+2x33\int_{0}^{x} (-t^4 + 2t^2) dt = [-\frac{t^5}{5} + \frac{2t^3}{3}]_{0}^{x} = -\frac{x^5}{5} + \frac{2x^3}{3} となる。x=0x=0の時面積は0である。
曲線によって囲まれた部分の面積が曲線の上部と下部で等しくなるのは、k=45k = \frac{4}{5} の時である。

3. 最終的な答え

(1) 0<k<10 < k < 1
(2) k=45k = \frac{4}{5}

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