質量 $m [kg]$ のおもりを、軽い糸の両端AとBにつるした。糸ACと鉛直線のなす角が60°、糸BCと鉛直線のなす角が30°のとき、糸ACがおもりを引く力 $T_A [N]$ と、糸BCがおもりを引く力 $T_B [N]$ をそれぞれ求めよ。重力加速度の大きさを $g [m/s^2]$ とする。

応用数学力学力の釣り合いベクトル三角関数
2025/5/15

1. 問題の内容

質量 m[kg]m [kg] のおもりを、軽い糸の両端AとBにつるした。糸ACと鉛直線のなす角が60°、糸BCと鉛直線のなす角が30°のとき、糸ACがおもりを引く力 TA[N]T_A [N] と、糸BCがおもりを引く力 TB[N]T_B [N] をそれぞれ求めよ。重力加速度の大きさを g[m/s2]g [m/s^2] とする。

2. 解き方の手順

おもりにはたらく力を考える。おもりには、重力mgmg、糸ACの張力TAT_A、糸BCの張力TBT_Bがはたらく。
おもりは静止しているので、これらの力はつり合っている。力のつり合いを水平方向と鉛直方向で考える。
水平方向のつり合い:
TAsin60=TBsin30T_A \sin 60^\circ = T_B \sin 30^\circ
鉛直方向のつり合い:
TAcos60+TBcos30=mgT_A \cos 60^\circ + T_B \cos 30^\circ = mg
これらの式を解く。まず、水平方向の式から TAT_ATBT_B の関係を求める。
TA32=TB12T_A \frac{\sqrt{3}}{2} = T_B \frac{1}{2}
TA=13TBT_A = \frac{1}{\sqrt{3}} T_B
これを鉛直方向の式に代入する。
13TBcos60+TBcos30=mg\frac{1}{\sqrt{3}} T_B \cos 60^\circ + T_B \cos 30^\circ = mg
13TB12+TB32=mg\frac{1}{\sqrt{3}} T_B \frac{1}{2} + T_B \frac{\sqrt{3}}{2} = mg
TB(123+32)=mgT_B (\frac{1}{2\sqrt{3}} + \frac{\sqrt{3}}{2}) = mg
TB(1+323)=mgT_B (\frac{1+3}{2\sqrt{3}}) = mg
TB(423)=mgT_B (\frac{4}{2\sqrt{3}}) = mg
TB=234mg=32mgT_B = \frac{2\sqrt{3}}{4} mg = \frac{\sqrt{3}}{2} mg
次に TAT_A を求める。
TA=13TB=1332mg=12mgT_A = \frac{1}{\sqrt{3}} T_B = \frac{1}{\sqrt{3}} \frac{\sqrt{3}}{2} mg = \frac{1}{2} mg

3. 最終的な答え

TA=12mg[N]T_A = \frac{1}{2} mg [N]
TB=32mg[N]T_B = \frac{\sqrt{3}}{2} mg [N]

「応用数学」の関連問題

理想気体の状態方程式 $pV = RT$ (1モル) が与えられている。定圧熱膨張率 $\beta = \frac{1}{V} \left( \frac{\partial V}{\partial T}...

偏微分熱力学状態方程式
2025/5/15

単振り子の周期 $T$ と糸の長さ $l$ を測定し、$T = 2\pi \sqrt{\frac{l}{g}}$ の関係から重力加速度 $g$ を求めたい。$T$ の誤差が $\Delta T$、$l...

物理誤差解析微分力学
2025/5/15

問題は$\frac{(-6, 3)}{3\sqrt{5}}$を計算することです。これはベクトルをスカラーで割る操作です。

ベクトルスカラー倍ベクトルの演算有理化
2025/5/15

ばねの一端を天井に固定し、質量2.0kgのおもりAをつるすとばねの長さが0.38mになり、質量3.0kgのおもりBをつるすとばねの長さが0.45mになった。重力加速度の大きさを$9.8 m/s^2$と...

物理力学ばね連立方程式
2025/5/15

ビルの屋上から初速度 $v_0$ で小球を鉛直上方に投げ上げた運動について、以下の問いに答える問題です。 (1) 小球が最高点に達する時刻 $t_1$ を求める。 (2) 小球がビルの屋上に戻ってくる...

力学運動等加速度運動物理
2025/5/15

太郎君と花子さんが自由落下について会話しており、空欄ア、イ、ウを埋める問題です。

物理自由落下運動ルート
2025/5/15

(1) 一定の速さ $1.2 \text{ m/s}$ で進む自動車の4.0秒間の移動距離 $x$ を求める。 (2) 初速度 $3.0 \text{ m/s}$ で進む物体が、3.0秒後に $-1....

物理運動力学加速度フックの法則グラフ
2025/5/15

$x$軸上を運動する物体の位置$x$[m]と経過時間$t$[s]の関係を表すx-tグラフが与えられている。 (1) 0~2.0秒の間と、2.0~4.0秒の間の平均の速さ$\overline{v_{AB...

物理運動速度グラフ
2025/5/15

問題は2つの大問から構成されています。 **大問1**: - (1) 一定速度で進む自動車の移動距離を求める。 - (2) 等加速度運動する物体の平均の加速度を求める。 - (3) ばねの伸びを求める...

物理運動速度加速度力学
2025/5/15

津波の伝わる速さ $V$ [m/s] は、$V = \sqrt{gh}$ という式で求められる。ここで、$g$ は重力加速度 [m/s$^2$]、$h$ は津波が伝わる海域の深さ [m] である。 問...

物理速度距離時間平方根
2025/5/15