まず、両辺が非負であることに注意して、不等式の両辺を2乗することを考える。
(3a+b+c)2≥3ab+bc+ca 9(a+b+c)2≥3ab+bc+ca 両辺に9を掛けて、
(a+b+c)2≥3(ab+bc+ca) 左辺を展開して、
a2+b2+c2+2ab+2bc+2ca≥3ab+3bc+3ca 移項して、
a2+b2+c2−ab−bc−ca≥0 両辺に2を掛けて、
2a2+2b2+2c2−2ab−2bc−2ca≥0 (a2−2ab+b2)+(b2−2bc+c2)+(c2−2ca+a2)≥0 (a−b)2+(b−c)2+(c−a)2≥0 a,b,c は実数なので、(a−b)2, (b−c)2, (c−a)2 はそれぞれ0以上の値を取る。したがって、これらの和も0以上になる。 よって、(a−b)2+(b−c)2+(c−a)2≥0 が成り立つ。 上記の変形を逆にたどると、3a+b+c≥3ab+bc+ca が成り立つことが示される。