ABを直径とする半円周上に点Pをとる。$AB=2$ であり、$\angle PAB = \theta$ ($0 < \theta < \frac{\pi}{2}$) とする。点PからABに下ろした垂線の足をHとする。 (1) PH, HBをそれぞれ$\theta$を用いて表せ。 (2) PH+HBの最大値と、そのときの$\theta$の値を求めよ。

幾何学三角比最大値半円幾何的考察
2025/5/16

1. 問題の内容

ABを直径とする半円周上に点Pをとる。AB=2AB=2 であり、PAB=θ\angle PAB = \theta (0<θ<π20 < \theta < \frac{\pi}{2}) とする。点PからABに下ろした垂線の足をHとする。
(1) PH, HBをそれぞれθ\thetaを用いて表せ。
(2) PH+HBの最大値と、そのときのθ\thetaの値を求めよ。

2. 解き方の手順

(1)
三角形PABは半円に内接する三角形であるから、APB=π2\angle APB = \frac{\pi}{2}
したがって、PBA=π2θ\angle PBA = \frac{\pi}{2} - \theta
三角形PAHにおいて、
PH=APsinθPH = AP \sin \theta
AH=APcosθAH = AP \cos \theta
三角形PABにおいて、
AP=ABcosθ=2cosθAP = AB \cos \theta = 2 \cos \theta
よって、
PH=(2cosθ)sinθ=2sinθcosθ=sin2θPH = (2 \cos \theta) \sin \theta = 2 \sin \theta \cos \theta = \sin 2\theta
HB=ABAH=2APcosθ=2(2cosθ)cosθ=22cos2θ=2(1cos2θ)=2sin2θHB = AB - AH = 2 - AP \cos \theta = 2 - (2 \cos \theta) \cos \theta = 2 - 2 \cos^2 \theta = 2 (1 - \cos^2 \theta) = 2 \sin^2 \theta
(2)
PH+HB=sin2θ+2sin2θ=sin2θ+1cos2θPH + HB = \sin 2\theta + 2 \sin^2 \theta = \sin 2\theta + 1 - \cos 2\theta
ここで、f(θ)=sin2θcos2θ+1f(\theta) = \sin 2\theta - \cos 2\theta + 1 とおくと、
f(θ)=2(12sin2θ12cos2θ)+1=2sin(2θπ4)+1f(\theta) = \sqrt{2} \left( \frac{1}{\sqrt{2}} \sin 2\theta - \frac{1}{\sqrt{2}} \cos 2\theta \right) + 1 = \sqrt{2} \sin \left( 2\theta - \frac{\pi}{4} \right) + 1
0<θ<π20 < \theta < \frac{\pi}{2} より、π4<2θπ4<3π4-\frac{\pi}{4} < 2\theta - \frac{\pi}{4} < \frac{3\pi}{4}
したがって、2θπ4=π22\theta - \frac{\pi}{4} = \frac{\pi}{2} すなわち θ=3π8\theta = \frac{3\pi}{8} のとき、sin(2θπ4)\sin \left( 2\theta - \frac{\pi}{4} \right) は最大値1をとる。
このとき、f(θ)f(\theta) は最大値 2+1\sqrt{2} + 1 をとる。

3. 最終的な答え

(1)
PH=sin2θPH = \sin 2\theta
HB=2sin2θHB = 2\sin^2 \theta
(2)
PH+HBの最大値は 2+1\sqrt{2}+1 であり、そのときのθ\thetaの値は θ=3π8\theta = \frac{3\pi}{8} である。

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