(1) 連立不等式 $y \geq x^2$, $y \geq 2-x$, $y \leq x+6$ の表す領域を図示する。 (2) (1)で求めた領域の面積 $S$ を求める。

解析学積分不等式領域面積
2025/5/17

1. 問題の内容

(1) 連立不等式 yx2y \geq x^2, y2xy \geq 2-x, yx+6y \leq x+6 の表す領域を図示する。
(2) (1)で求めた領域の面積 SS を求める。

2. 解き方の手順

(1) まず、3つの不等式に対応する3つの領域を図示します。
- yx2y \geq x^2 は放物線 y=x2y=x^2 の上側の領域を表します。
- y2xy \geq 2-x は直線 y=2xy=2-x の上側の領域を表します。
- yx+6y \leq x+6 は直線 y=x+6y=x+6 の下側の領域を表します。
これらの3つの領域の共通部分が、連立不等式の表す領域となります。
(2) 次に、領域の面積を計算します。
まず、それぞれの交点を計算します。
- x2=2xx^2 = 2-x より x2+x2=0x^2 + x - 2 = 0 となり、(x+2)(x1)=0(x+2)(x-1)=0なので、x=2,1x=-2,1です。このとき、y=4,1y=4,1となるので、交点は(2,4)(-2,4)(1,1)(1,1)となります。
- x2=x+6x^2 = x+6 より x2x6=0x^2 - x - 6 = 0 となり、(x3)(x+2)=0(x-3)(x+2)=0なので、x=3,2x=3,-2です。このとき、y=9,4y=9,4となるので、交点は(3,9)(3,9)(2,4)(-2,4)となります。
- 2x=x+62-x = x+6 より 2x=42x = -4 となり、x=2x=-2です。このとき、y=4y=4となるので、交点は(2,4)(-2,4)となります。
次に、積分を使って面積を求めます。領域は、x=2x=-2からx=1x=1までと、x=1x=1からx=3x=3までに分けて考えます。
- x=2x=-2からx=1x=1まででは、x+6x+6x2x^2で囲まれた領域を考え、x+6x+62x2-xで囲まれた領域を考えます。
この区間では、x+62xx+6 \geq 2-xなので、x+6x+6x2x^2で囲まれた領域から、2x2-xx2x^2で囲まれた領域を引きます。
S1=21(x+6x2)dx=[12x2+6x13x3]21=(12+613)(212+83)=376+223=37+446=816=272S_1 = \int_{-2}^{1} (x+6-x^2) dx = [\frac{1}{2}x^2 + 6x - \frac{1}{3}x^3]_{-2}^{1} = (\frac{1}{2}+6-\frac{1}{3}) - (2-12+\frac{8}{3}) = \frac{37}{6} + \frac{22}{3} = \frac{37+44}{6} = \frac{81}{6} = \frac{27}{2}
- x=1x=1からx=3x=3まででは、x+6x+6x2x^2で囲まれた領域を考えます。
S2=13(x+6x2)dx=[12x2+6x13x3]13=(92+189)(12+613)=272376=81376=446=223S_2 = \int_{1}^{3} (x+6-x^2) dx = [\frac{1}{2}x^2 + 6x - \frac{1}{3}x^3]_{1}^{3} = (\frac{9}{2}+18-9) - (\frac{1}{2}+6-\frac{1}{3}) = \frac{27}{2} - \frac{37}{6} = \frac{81-37}{6} = \frac{44}{6} = \frac{22}{3}
したがって、面積は、S=S1=272S = S_1 = \frac{27}{2}となります。

3. 最終的な答え

領域の面積は 272\frac{27}{2}

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