与えられた行列の逆行列を求める問題です。もし逆行列が存在しない場合は、「正則でない」と答えます。与えられた行列は次の通りです。 $ \begin{bmatrix} 1 & 1 & -1 \\ -2 & -1 & 1 \\ -1 & -2 & 1 \end{bmatrix} $

1. 問題の内容

与えられた行列の逆行列を求める問題です。もし逆行列が存在しない場合は、「正則でない」と答えます。与えられた行列は次の通りです。

$$

\begin{bmatrix}

1 & 1 & -1 \\

-2 & -1 & 1 \\

-1 & -2 & 1

\end{bmatrix}

$$

2. 解き方の手順

まず、与えられた行列をAとします。

$$

A = \begin{bmatrix}

1 & 1 & -1 \\

-2 & -1 & 1 \\

-1 & -2 & 1

\end{bmatrix}

$$

逆行列を求めるためには、まず行列式を計算する必要があります。行列式を $|A|$ と表します。

$|A| = 1 \cdot ((-1)(1) - (1)(-2)) - 1 \cdot ((-2)(1) - (1)(-1)) + (-1) \cdot ((-2)(-2) - (-1)(-1))$

$|A| = 1 \cdot (-1 + 2) - 1 \cdot (-2 + 1) + (-1) \cdot (4 - 1)$

$|A| = 1 \cdot 1 - 1 \cdot (-1) + (-1) \cdot 3$

$|A| = 1 + 1 - 3 = -1$

行列式が0でないので、逆行列は存在します。

次に、余因子行列を求めます。余因子行列の各要素 $C_{ij}$ は、元の行列Aの要素 $a_{ij}$ に対応する小行列式の符号付きの値です。

$C_{11} = (-1)^{1+1} \cdot ((-1)(1) - (1)(-2)) = 1 \cdot (-1 + 2) = 1$

$C_{12} = (-1)^{1+2} \cdot ((-2)(1) - (1)(-1)) = -1 \cdot (-2 + 1) = 1$

$C_{13} = (-1)^{1+3} \cdot ((-2)(-2) - (-1)(-1)) = 1 \cdot (4 - 1) = 3$

$C_{21} = (-1)^{2+1} \cdot ((1)(1) - (-1)(-2)) = -1 \cdot (1 - 2) = 1$

$C_{22} = (-1)^{2+2} \cdot ((1)(1) - (-1)(-1)) = 1 \cdot (1 - 1) = 0$

$C_{23} = (-1)^{2+3} \cdot ((1)(-2) - (1)(-1)) = -1 \cdot (-2 + 1) = 1$

$C_{31} = (-1)^{3+1} \cdot ((1)(1) - (-1)(-1)) = 1 \cdot (1 - 1) = 0$

$C_{32} = (-1)^{3+2} \cdot ((1)(1) - (-1)(-2)) = -1 \cdot (1 - 2) = 1$

$C_{33} = (-1)^{3+3} \cdot ((1)(-1) - (1)(-2)) = 1 \cdot (-1 + 2) = 1$

余因子行列は次のようになります。

$C = \begin{bmatrix}

1 & 1 & 3 \\

1 & 0 & 1 \\

0 & 1 & 1

\end{bmatrix}$

次に、余因子行列の転置行列（随伴行列）を求めます。

$adj(A) = C^T = \begin{bmatrix}

1 & 1 & 0 \\

1 & 0 & 1 \\

3 & 1 & 1

\end{bmatrix}$

最後に、逆行列を求めます。逆行列は、随伴行列を行列式で割ったものです。

$A^{-1} = \frac{1}{|A|} adj(A) = \frac{1}{-1} \begin{bmatrix}

1 & 1 & 0 \\

1 & 0 & 1 \\

3 & 1 & 1

\end{bmatrix} = \begin{bmatrix}

-1 & -1 & 0 \\

-1 & 0 & -1 \\

-3 & -1 & -1

\end{bmatrix}$

3. 最終的な答え

$$

\begin{bmatrix}

-1 & -1 & 0 \\

-1 & 0 & -1 \\

-3 & -1 & -1

\end{bmatrix}

$$