2つの不等式 $|x - a| \le 2a + 3$ ...(1) $|x - 2a| > 4a - 4$ ...(2) について、以下の問いに答える。 (1) 不等式(1)を満たす実数 $x$ が存在するような定数 $a$ の値の範囲を求める。 (2) 不等式(1)と(2)を同時に満たす実数 $x$ が存在するような定数 $a$ の値の範囲を求める。

代数学不等式絶対値数直線範囲
2025/5/18

1. 問題の内容

2つの不等式
xa2a+3|x - a| \le 2a + 3 ...(1)
x2a>4a4|x - 2a| > 4a - 4 ...(2)
について、以下の問いに答える。
(1) 不等式(1)を満たす実数 xx が存在するような定数 aa の値の範囲を求める。
(2) 不等式(1)と(2)を同時に満たす実数 xx が存在するような定数 aa の値の範囲を求める。

2. 解き方の手順

(1)
不等式(1) xa2a+3|x - a| \le 2a + 3 が実数解を持つためには、
2a+302a + 3 \ge 0
である必要がある。
2a32a \ge -3
a32a \ge -\frac{3}{2}
したがって、不等式(1)を満たす実数 xx が存在するような aa の値の範囲は、 a32a \ge -\frac{3}{2} である。
(2)
不等式(1)は、a(2a+3)xa+(2a+3)a - (2a + 3) \le x \le a + (2a + 3) より
a3x3a+3-a - 3 \le x \le 3a + 3 ...(1)'
不等式(2)は、x2a>4a4x - 2a > 4a - 4 または x2a<(4a4)x - 2a < -(4a - 4) より
x>6a4x > 6a - 4 または x<2a+4x < -2a + 4 ...(2)'
(1)'と(2)'を同時に満たす xx が存在するためには、
(a) a3<2a+4-a - 3 < -2a + 4 かつ 6a4<3a+36a - 4 < 3a + 3
または
(b) a3<6a4-a - 3 < 6a - 4 かつ 2a+4<3a+3-2a + 4 < 3a + 3
のいずれかが成り立つ必要がある。
(a)の場合、
a3<2a+4-a - 3 < -2a + 4 より a<7a < 7
6a4<3a+36a - 4 < 3a + 3 より 3a<73a < 7 よって a<73a < \frac{7}{3}
よって、a<73a < \frac{7}{3}
さらに、(1)よりa32a \ge -\frac{3}{2}であるから、32a<73 -\frac{3}{2} \le a < \frac{7}{3}
(b)の場合、
a3<6a4-a - 3 < 6a - 4 より 1<7a1 < 7a よって a>17a > \frac{1}{7}
2a+4<3a+3-2a + 4 < 3a + 3 より 1<5a1 < 5a よって a>15a > \frac{1}{5}
よって、a>15a > \frac{1}{5}
a32a \ge -\frac{3}{2}より、 a>15a > \frac{1}{5}
さらに、6a4<2a+46a-4 < -2a+4を考えると、8a<88a < 8より、a<1a < 1
15<a<1\frac{1}{5} < a < 1のとき、a3x3a+3-a-3 \le x \le 3a+3x>6a4x>6a-4またはx<2a+4x<-2a+4
が共通部分をもてばよい。
3a+3>6a43a+3 > 6a-4またはa3<2a+4-a-3 < -2a+4であればよい。
7>3a7 > 3aなので、a<73a < \frac{7}{3}
a<7a < 7なので、常に成り立つ。
よって、15<a<1\frac{1}{5} < a < 1のとき、条件を満たす。
まとめると、32a<73-\frac{3}{2} \le a < \frac{7}{3}

3. 最終的な答え

(1) a32a \ge -\frac{3}{2}
(2) 32a<73-\frac{3}{2} \le a < \frac{7}{3}

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