整数 $n$ について、$n^2$ が5の倍数ならば、$n$ は5の倍数であることを証明する。

数論整数の性質倍数対偶証明法合同式
2025/5/18

1. 問題の内容

整数 nn について、n2n^2 が5の倍数ならば、nn は5の倍数であることを証明する。

2. 解き方の手順

対偶証明法を用いる。つまり、「nn が5の倍数でないならば、n2n^2 は5の倍数でない」ことを示す。
nn が5の倍数でないとき、nn は整数 kk を用いて、n=5k+1n = 5k+1, n=5k+2n = 5k+2, n=5k+3n = 5k+3, n=5k+4n = 5k+4 のいずれかで表される。
(i) n=5k+1n = 5k+1 のとき、
n2=(5k+1)2=25k2+10k+1=5(5k2+2k)+1n^2 = (5k+1)^2 = 25k^2 + 10k + 1 = 5(5k^2 + 2k) + 1
n2n^2 は5で割ると1余る数なので、5の倍数ではない。
(ii) n=5k+2n = 5k+2 のとき、
n2=(5k+2)2=25k2+20k+4=5(5k2+4k)+4n^2 = (5k+2)^2 = 25k^2 + 20k + 4 = 5(5k^2 + 4k) + 4
n2n^2 は5で割ると4余る数なので、5の倍数ではない。
(iii) n=5k+3n = 5k+3 のとき、
n2=(5k+3)2=25k2+30k+9=5(5k2+6k+1)+4n^2 = (5k+3)^2 = 25k^2 + 30k + 9 = 5(5k^2 + 6k + 1) + 4
n2n^2 は5で割ると4余る数なので、5の倍数ではない。
(iv) n=5k+4n = 5k+4 のとき、
n2=(5k+4)2=25k2+40k+16=5(5k2+8k+3)+1n^2 = (5k+4)^2 = 25k^2 + 40k + 16 = 5(5k^2 + 8k + 3) + 1
n2n^2 は5で割ると1余る数なので、5の倍数ではない。
いずれの場合も、n2n^2 は5の倍数ではない。よって、nn が5の倍数でないならば、n2n^2 は5の倍数ではない。
したがって、対偶が証明されたので、n2n^2 が5の倍数ならば、nn は5の倍数である。

3. 最終的な答え

n2n^2 が5の倍数ならば、nn は5の倍数である。(証明終わり)

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