複素数 $z$ が条件「$iz^2$ は実数であり、$0 \le iz^2 \le 2$」を満たすとき、以下の問いに答える。 (1) $iz^2 = 2$ を満たす複素数 $z$ をすべて求める。 (2) $0 < iz^2 \le 2$ を満たす複素数 $z$ の偏角 $\theta$ をすべて求める。ただし、$0 \le \theta < 2\pi$ とする。 (3) 条件を満たす複素数 $z$ 全体の集合を $S$ とする。集合 $S$ を複素数平面上に図示する。 (4) 複素数 $z$ が (3) の $S$ を動くとき、$\frac{z}{z+2}$ の実部の最小値を求める。
2025/3/23
以下に問題の解答を示します。
1. 問題の内容
複素数 が条件「 は実数であり、」を満たすとき、以下の問いに答える。
(1) を満たす複素数 をすべて求める。
(2) を満たす複素数 の偏角 をすべて求める。ただし、 とする。
(3) 条件を満たす複素数 全体の集合を とする。集合 を複素数平面上に図示する。
(4) 複素数 が (3) の を動くとき、 の実部の最小値を求める。
2. 解き方の手順
(1) のとき、 である。
とおくと、。
したがって、 かつ 。
より、。 より、 であるから、。
より、。よって、。
のとき、。 のとき、。
したがって、 または 。
(2) とおく。
。
。
が実数であるから、。
(n は整数) より、。
より、。
より、。
のとき、 より、。よって (常に成立) より、。
のとき、 より、。よって 。
のとき、 より、。よって 。
のとき、 より、。よって 。
なので、.
従って、が実数かつとなるための条件は、かつかつである。なので、は第3象限または第4象限の角である。よって、 または である。従って、 または となる。
条件よりはもしくはである。
の時にを満たすので。よって
(3) (2)の結果から、偏角がとの直線で、原点を含まず、原点からの距離がまでの線分。
(4) とおく。 より、。よって、。
。
は (3) の集合上にあるので、 で、 または 。
の実部を とすると、。 なので、 と 。
。。
。
。
、。
。。
。。
。
最小値は0
3. 最終的な答え
(1)
(2)
(3) 図は省略
(4) 0