M大学のA, B, C, D, Eの5人の年間旅行回数が与えられている。5人の年間旅行回数の平均と標準偏差、各人が2回ずつ旅行回数を増やした場合の平均と標準偏差、最初の旅行回数を3倍にした場合の平均と標準偏差を求める。また、データの平均値からの差、差の2乗、データに定数を足したり、定数をかけたりした場合の平均値と標準偏差の変化を求める。

確率論・統計学平均標準偏差分散データの操作
2025/5/18

1. 問題の内容

M大学のA, B, C, D, Eの5人の年間旅行回数が与えられている。5人の年間旅行回数の平均と標準偏差、各人が2回ずつ旅行回数を増やした場合の平均と標準偏差、最初の旅行回数を3倍にした場合の平均と標準偏差を求める。また、データの平均値からの差、差の2乗、データに定数を足したり、定数をかけたりした場合の平均値と標準偏差の変化を求める。

2. 解き方の手順

まず、与えられたデータ(データ1)に基づいて、平均、分散、標準偏差を計算する。
平均は、データの合計をデータ数で割ったもの。
平均=(2+4+5+6+8)/5=5平均 = (2 + 4 + 5 + 6 + 8) / 5 = 5
次に、各データの平均からの偏差を計算する。
A:25=3A: 2 - 5 = -3
B:45=1B: 4 - 5 = -1
C:55=0C: 5 - 5 = 0
D:65=1D: 6 - 5 = 1
E:85=3E: 8 - 5 = 3
偏差の二乗の平均を計算し、分散を求める。
分散=((3)2+(1)2+02+12+32)/5=(9+1+0+1+9)/5=20/5=4分散 = ( (-3)^2 + (-1)^2 + 0^2 + 1^2 + 3^2 ) / 5 = (9 + 1 + 0 + 1 + 9) / 5 = 20 / 5 = 4
標準偏差は分散の平方根。
標準偏差=4=2標準偏差 = \sqrt{4} = 2
次に、各人の旅行回数に2を加えた場合(データ2)の平均、分散、標準偏差を計算する。
各データに2を加える。
A:2+2=4A: 2 + 2 = 4
B:4+2=6B: 4 + 2 = 6
C:5+2=7C: 5 + 2 = 7
D:6+2=8D: 6 + 2 = 8
E:8+2=10E: 8 + 2 = 10
平均=(4+6+7+8+10)/5=35/5=7平均 = (4 + 6 + 7 + 8 + 10) / 5 = 35 / 5 = 7
偏差を計算する。
A:47=3A: 4 - 7 = -3
B:67=1B: 6 - 7 = -1
C:77=0C: 7 - 7 = 0
D:87=1D: 8 - 7 = 1
E:107=3E: 10 - 7 = 3
分散を計算する。
分散=((3)2+(1)2+02+12+32)/5=4分散 = ( (-3)^2 + (-1)^2 + 0^2 + 1^2 + 3^2 ) / 5 = 4
標準偏差を計算する。
標準偏差=4=2標準偏差 = \sqrt{4} = 2
次に、各人の旅行回数を3倍にした場合(データ3)の平均、分散、標準偏差を計算する。
各データを3倍にする。
A:23=6A: 2 * 3 = 6
B:43=12B: 4 * 3 = 12
C:53=15C: 5 * 3 = 15
D:63=18D: 6 * 3 = 18
E:83=24E: 8 * 3 = 24
平均=(6+12+15+18+24)/5=75/5=15平均 = (6 + 12 + 15 + 18 + 24) / 5 = 75 / 5 = 15
偏差を計算する。
A:615=9A: 6 - 15 = -9
B:1215=3B: 12 - 15 = -3
C:1515=0C: 15 - 15 = 0
D:1815=3D: 18 - 15 = 3
E:2415=9E: 24 - 15 = 9
分散を計算する。
分散=((9)2+(3)2+02+32+92)/5=(81+9+0+9+81)/5=180/5=36分散 = ( (-9)^2 + (-3)^2 + 0^2 + 3^2 + 9^2 ) / 5 = (81 + 9 + 0 + 9 + 81) / 5 = 180 / 5 = 36
標準偏差を計算する。
標準偏差=36=6標準偏差 = \sqrt{36} = 6
データから5を引いた場合(データ4)、各データを2で割った場合(データ5)、データから5を引いて2で割った場合(データ6)も同様の手順で計算する。
データに定数aを加えた場合、平均値はaだけ増える。標準偏差は変わらない。
データに定数kを掛けた場合、平均値はk倍になる。標準偏差もk倍になる。

3. 最終的な答え

データ1: 平均値 = 5, 標準偏差 = 2
データ2: 平均値 = 7, 標準偏差 = 2
データ3: 平均値 = 15, 標準偏差 = 6
データ4: 平均値 = 0, 標準偏差 = 2
データ5: 平均値 = 2.5, 標準偏差 = 1
データ6: 平均値 = 0, 標準偏差 = 1
データに定数aを加えた場合: 平均値は +a, 標準偏差は変わらない。
データに定数kを掛けた場合: 平均値は k倍, 標準偏差は k倍。

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